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8月に1500回目のボランティア公演 平井の塚本さん率いる芸能一座「あすなろ会」

 公演回数1500回――。芸能ボランティア団体「あすなろ会 左真紀一座」は、関東一円の高齢者施設を訪ね続けて今年3月で満45年を迎えた。座員の最高齢は82歳。司会も担当する「左真紀」(ひだりまき)こと座長の塚本邦昭さん(江戸川区平井)も現在70歳。
 現在の座員は都内や近県に住む21人。プロと変わらない技量を持つ講談師の川野辺一さん(北区王子)は78歳、ハワイアンダンスの内田多恵子さん(江戸川区平井)は80歳と、平均年齢は74歳にもなる〝ご長寿芸能一座〟だ。塚本さんは「そりゃもうねー。下手をすると逆に慰問される立場。我々と変わらない年齢の人や年下の人が施設にはいるわけでしょ」と陽気に笑う。施設の入居者と出演者の年齢の垣根がないことから、一座では施設での公演を「交流」と呼んでいる。
 塚本さんが芸能ボランティアを始めたのは、一座を始める前の20歳から。入り口は俗曲だったが、その後、ハーモニカ演奏、漫談、傘回しなど多彩な芸を身に着けた。「あすなろ会」は年配のアコーディオン奏者を座長に1967年3月発足。この座長の引退に伴い、初代座員の塚本さんが89年8月から座長を継ぐと同時に「左真紀一座」との名前を付け加えた。
 塚本さんが座長になって以後活動は活発化し、今月8日の「ほんだくらぶ」(千葉市緑区)での公演が1244回目。塚本さんは、記録が残っていないそれ以前の約20年間の公演数を250回と推定し、8月26日に青梅市で予定されている交流が1500回目となる計算だという。
 45年という歳月はとてつもなく長いが、「三度の飯より芸事が好き」と言う塚本さんは「あっという間に45年になっちゃった」と笑い、「人間って好きなことやってるとルンルン気分じゃないですか。拍手で喜んでくれれば励みになります」とやりがいを語る。
 一座のモットーは「ボランティアでも芸は本番」。練習ではない、心を込めた芸を届けることで会場を笑わせ、楽しませることだ。千葉市での交流では塚本さんの漫談や舞踊、かっぽれ、マジック、南京玉すだれなど1時間45分の芸能ショーで入居者たちを楽しませた。
 塚本さんは昨年10月、内閣府所管の日本善行会から善行表彰を受け、「皇太子殿下とお話しできたのは喜び」。「健康が一番」を合言葉に、末永く活動を続けたいという塚本さん。座員の高齢化に対応するためにも、現在は「マジック、かっぽれ、民謡などの新しい仲間を募っています」と明るく話していた。
 問い合わせは塚本さん電話3617・5251。