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5月27日は「小松菜の日」 江戸川の小松菜パン店を2店紹介

 5月27日が「小松菜の日」ってご存じだろうか。「5」と「27」を「こまつな」と読ませる語呂合わせで、大阪府堺市で小松菜を栽培する「しものファーム」が2006年に日本記念日協会に申請して認められた。年間2667トン(2009年度)の生産量を誇る江戸川区では特に意識されていない記念日のようだ。とはいえ、同区では小松菜料理の提案などによる主産地としてのアピールはもちろん、小松菜の色味や香りを生かした麺類、焼酎なども作られている。今回は「小松菜パン」を製造する区内のパン店を2店紹介する。

売れ筋は食パン
西一之江「ぶれーめん」
 首都高一之江インターそばの「ぱん工房ぶれーめん」(同区西一之江)の名物は二つ。一つは、店主の池田純夫さん(56)が、06年に同店を始める前に30年以上勤めていた「元祖カレーパン カトレア洋菓子店」(江東区森下)で作り方を受け継いだカレーパン(140円)だ。ぎっしり詰まったマイルドなカレーと揚げパンのバランスが良く、1個で満たされるボリュームも人気を支える。
 もう一つの名物「小松菜パン」を作り始めたのは08年から。「あんぱん」(120円)、「バターロール」(60円)、「蒸しケーキ」(80円)、「食パン」(1斤270円)の4種類。
 生地の淡い緑色は、近所の農家が製造する小松菜パウダーを使って出す。試作段階では、ペースト状にした小松菜でも試みたが、水分の違いにより発酵がうまくいかないこともあり、安定した生地ができる粉末を利用した。栄養価は変わらず、「以前測った記録では、食パン1斤で約150グラム分の小松菜を摂取できる」と池田さんは言う。
 粉末にした野菜や抹茶などをパン生地に練り込む製法は珍しくないが、味や色味の調和を考えた粉の配合は職人の技に頼るしかない。
 小松菜シリーズの売れ筋は食パン。取材の日に店を訪れた常連客の桜井加代子さん(同区一之江)も「翌日になってもしっとり感があり、何もつけずに食べられる。ちょっと珍しいのでお土産にも重宝している」と、3斤購入した。シンプルなパンに固定客がついていることは、店の実力を示すといえよう。

地元の女子高生がポスター作り
小松川「ヴォン・ド・メール」
 小松川2丁目のパルプラザショッピングセンター内にある「ヴォン・ド・メール」でも、今年3月から小松菜パンを売り出した。同店では「小松菜バターロール」(74円)、「小松菜ミルキー」(147円)に加え、4月からの新商品「小松菜黒豆パン」(158円)が人気。黒豆の甘みがアクセントになり、生地に練り込んだ小松菜粉の香りとも相性が良い。
 地域の再開発に伴い、1993年に公衆浴場経営からパン店へ異色の転身を遂げた店主の原芳伸さん(56)は、商店街の活性化にも尽力する。
 店内に飾られた「こまつ菜パン」のPRポスターは、今年2月に店舗のシャッターペイントで大学生らと一緒に参加した当時小松川第二中学校3年生の庄司茉由さんによるものだ。高校進学後に得意分野を生かしてポスター作りにも協力、鷹狩(たかがり)に来た徳川吉宗のイラストは主役の小松菜以上に印象的だ。
 「以前からパンで小松川の名物を作りたかった。今後は地元のイベント向けに小松菜パンを使った総菜パンなども構想中」と原さんは語る。