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高齢者集うカラオケサロン「アムアム」 歌った! 8時間で140曲

 江戸川区篠崎にある「カラオケサロン・アムアム」の20周年を祝うイベント「アムアム20周年記念 歌の祭典」が2月3日、鹿骨区民館(江戸川区鹿骨)で開かれ、常連客たちが次々とステージに立ち、自慢の歌声を披露した。
 「アムアム」は、1回1000円でカラオケを存分に楽しむことができるお年寄りたちの交流の場。お酒はないが、お茶やお菓子を味わいながら、会話や歌を通じた地域交流を楽しんでいる。店主の絹川道江さん(88)は以前、ここで編み物教室を開いていたそうで、店のネーミングも「編む」をもじったもの。カラオケ機械の操作を担当している夫の定吉さんも86歳だ。
 「サークルアムアム」と呼ばれる常連客約70人の年齢は、下は70代前半、上は90代の半ばで、平均年齢は「82、3歳になるんじゃないかな」と道江さん。このサークルはいくつかの会からなるが、懐かしい歌のみ歌うのが、約2年前に誕生した「昭和の会」。若い頃の昔話にも花が咲き、「ここだけは歌と話で天国のようです」と道江さんはその会の様子を表現する。ちなみに、「昭和の会」には男性が多く、道江さんによると、女性は比較的新しい曲を歌う傾向があるそうだ。
 年齢とともに体が重くなっても、道具をそろえることなく手ぶらで来て歌えるカラオケは、年齢的にみて「一番最後の趣味、最後の楽しみじゃないかしら」と元気に笑う道江さん。そして、常連客や自身の年齢を考えると「とてもじゃないけど、最初で最後」というビッグな催しが今回の「歌の祭典」だ。半年前に会場を押さえ、「江戸川カラオケサークル」のメンバーら若い人たちにも協力してもらいながら、着々と準備を進めてきた。
 祭典の当日は「アムアム」のメンバーのほか、江戸川カラオケ連合会の会員たちもサポートゲストとして大勢出演。午前10時に「アムアム女性」による八木節の踊りで幕開け。「昭和の会」が中心となってのメドレー「誰(たれ)か故郷を想(おも)わざる」「有楽町で逢(あ)いましょう」「リンゴの唄」では、パンフレットに書かれた歌詞カードを見ながら「一緒に歌を楽しみましょう」と観客たちに呼びかけた。
 動きを交えながら歌う余興的な曲や、合唱なども挟みながら、ステージに立った歌い手は次々自慢の喉を披露し、午後6時過ぎまでに140曲ほど歌って会は終了。8時間にも及ぶ長丁場のイベントを終えた道江さんは、常連たちへ日頃の感謝ができたことを喜ぶとともに、安堵(あんど)の表情を浮かべていた。