top

認知症予防・改善プログラムを導入

 ――笑顔が出る。声が出る。表情が変わる。「このプログラムを取り入れたら、要介護の人たちの表情が劇的に変わりました」と語るのは、江戸川区臨海町の社会福祉法人江戸川豊生会「みどりの郷 福楽園」のデイサービス主任・平沢貴之さんだ。プログラム名は「心身機能活性運動療法」。認知症対応型デイサービスの施設で取り入れているのは「全国でここだけです」と平沢主任。7月にスタートした。
 遠赤外線で手を温める活性温熱療法、指や手のひらを動かすフィンガースポーツ運動、腕で器具を回すフラハンド有酸素運動、ゲートボールやゴルフのように玉を打って的の得点表に運ぶゲーゴルゲームなどを組み合わせ、NPO法人日本心身機能活性療法指導会が生み出したプログラムだ。1日3~4時間行う。同会の講師で看護師でもあり、「みどりの郷」の機能訓練指導員でもある高橋勝美さんが紹介し、導入した。
 「初めは半信半疑」だった平沢主任は、導入後のわずかな期間で「イスにぐったりと座り込んでいた要介護の人が、背筋を伸ばして座れるようになったり、ありがとう、とあいさつができるようになったり」と、同プログラムの効用を実感している。「自分で靴を履くのを見ているだけで感動する」と副主任の中山深雪さんも語る。
 デイサービスの定員は現在10人。プログラム実施当日は、高橋さんが先頭に立ち、スタッフ皆で熱心に要介護の人たちにこの療法でケアに務めている。
 長年介護に携わっている三人は、「老いていく人を見続けたり、最期の看取りをするのは精神的にきついが、このプログラムには認知症改善の夢があり、職員にも夢と生きがいを持たせてくれる」と異口同音に語っていた。