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葛飾のカントリーウォーカー山浦正昭さんのユニークな図工授業

 葛飾区高砂の同区立住吉小学校(浅井正秀校長、児童数477人)で11月12日、国内外で旅を続けるカントリーウォーカー・山浦正昭さん(68)(同区新宿)を招いたユニークな図工の授業が行われた。
 歩きとスケッチにこだわった実録本「夫婦で歩き描いたヨーロッパ縦断4000km」を始め、多数の著書を持つ山浦さんは「青少年国際野外旅行研究会」代表で、日本ユースホステル協会研究員。地元への愛着も強く葛飾のスケッチも多く描いている。最近はスコットランドを自転車で2300キロメートル巡り、9月末帰国したという。
 5年生児童の前に立った山浦さんは、自身を葛飾の“やまさん”と紹介。金魚に似た図形を見せて「これ何に見えます?」と質問すると、地形と推察した子供から「何かの国かな」との声も漏れたが正解には至らず。山浦さんが「葛飾区の形を横にしたもの」と教えると、児童たちは「あー」と納得の声。その地形に京成線や高砂駅、中川を書き込む課題にはやや苦戦気味だったが、山浦さんは「大切なのは正しく描くことじゃない。考えたことのないことを考えてみること」と教えた。
 続いて山浦さんは「スケッチするということはよく見るということ」と話し、何事もよく見てよく聞くことを習慣づけると記憶力が高まり、テストで「点数とれる」。さらに「ちゃんと人の話を(聞いて理解し)書ける人は尊敬される」とも。以前、山浦さんが描いた葛飾区内のスケッチを見せた場面では「町は時とともに変わります。今のうちに今いる町を描いておくと大切な思い出になる」。地元を描くうちに「愛着が持てるようになる」とも。
 一方、言葉の通じない海外では、スケッチや似顔絵による交流が親密になる有効な手立てと説明。その前振りから男子1人を前に呼んだ山浦さん。誰もが男子の似顔絵を描くのかと思いきや「私の似顔絵描いてみて」と男子に頼んで一同大笑い。児童たちは前のめりになって楽しそうに似顔絵の完成を見守った。
 「何でも描く習慣、メモする習慣が学力向上に繋がる」と勧める山浦さんは、機会があればまた来たいと話して授業を終了。帰り際、表に絵がたくさん飾ってある自宅の方向を山浦さんが教えると「あー」「あれかー」と子供たちは大合唱。時には地域の居場所として開放されているその建物を、多くの児童が思い出した様子だった。