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荒川を〝里川〟に バッタとキリギリスの生息調査

 江戸川区内の4つの市民団体(江戸川・生活者ネットワーク、中土手に自然を戻す市民の会、下平井水辺の楽校、NPO法人荒川クリーンエイド・フォーラム)と江戸川区で構成する「里川小松川自然地協議会」は、今年夏から秋にかけて実施した自然調査プログラム「バッタ・キリギリス調べ2012」の結果を発表した。
 同協議会は、荒川を里山ならぬ〝里川〟として市民や企業の社員らが美化活動や自然地管理を行う仕組みづくりにつなげる「小松川自然地へのアダプト制度導入事業」を進めている。これは東京都による今年度の「新しい公共の場づくりのためのモデル事業」の一つに採択され、これまでに外来植物の調査・除草作業や自然環境教室などを実施した。
 生物の自然調査はその一環で、身近にあっても行くことが少ない河川敷に出かけて自然豊かなその魅力を知ってほしいと、子供たちにもなじみ深い「バッタ」をテーマにしたという。
 調査した場所は、都営新宿線と船堀橋間の荒川右岸の河川敷や土手。参加者は地域住民や食品製造、生命保険、証券会社の社員と家族、江戸川区立小松川第二小学校、江東区立第五大島小学校の児童と保護者らで、複数回での参加者の累計は519人に上った。
 参加者はあらかじめバッタとキリギリスの違いの説明を聞き、捕まえた虫の同定(種類を特定すること)もスタッフに手伝ってもらいながら、終了までに全員が見分けられるようになったという。
 今回の調査によって、バッタ8種とキリギリス7種が見つかった。15種類中最も多かったのはショウリョウバッタで、続くツチイナゴとトノサマバッタは丈の短い草地である土手に多く生息していることが分かった。一方でキリギリスやセスジツユムシは草丈のある河川敷に分布していることも明らかになった。
 荒川クリーンエイド・フォーラムの糸川栄博事務局長は「種の違いや自然の構造的な多様性を参加者と共有できた。こうした活動の積み重ねで東京らしい〝里川〟をつくっていきたい」としている。