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自分で考えて友達を助けられる子を育てる バディスポーツ幼児園

 江東区新砂と豊洲の2か所で運営する「バディスポーツ幼児園」。スポーツ教育に力を入れ、日々の活動で毎日1時間は体を動かす時間を取っている。運動能力を伸ばすことだけが目的ではなく、スポーツを通じて自立、協調性、リーダーシップ、そして目標を達成し自信の持てる「できる子」を育てているという。
 同園では子供の自主性を伸ばすために「大人が答えを出さない」「子供たちが出した意見を受け入れる」ことを先生が心がけている。その結果、子供自身が自分で工夫できることはないかを考え、友達が困っている時にアドバイスをするといったことを日常的に行うようになる
 田中学(まなぶ)園長は、園内で実際に見られた一つの光景を紹介する。それは、2・3歳児クラスの園外お泊り合宿で起きたことだ。「1日目」「2日目」「3日目」と親は着替えを各袋に入れ、袋に番号を書く。ある時2歳の子が「2番がない」と泣き出し、周囲も2番の袋を気にしていたが、そばにいた3歳の子が「3番着れば?」とアドバイスした。すると2歳の子の涙が止まり、笑顔で着替えた。2日目だからと言って必ずしも「2番」の着替えを着なくてもよいことを3歳の子供が臨機応変に判断し、困っている下の子に伝えたのだ。 
 日常の活動にスポーツをする場面が多いと「できる・できない」が子供によって分かれるが、「できる子」が「できない子」を認識してサポートに動くようにすることも、教育の一つだ。5・6歳児が挑戦する富士山登山では必ず途中で登れない子が出てくるが、子供たちの間には応援して助けようとする姿勢が自然と見られる。また、スポーツが苦手な子も音楽やお絵かきなどでは「できる子」としてサポートする側に回ることがあり、「この子はこれが苦手でも他のことで1位を取れることもある」ことを子供自身が知っているという。
 「自立できる子を育てるのは、園と親と両方が同じ意識でいること、子育てにブレないことが大切」という田中園長。卒園式の日には、全員が集大成として身につけた10メートルの水泳、跳び箱6段、三点倒立を保護者に発表し、達成感と自信を胸に巣立っていくという。