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篠崎子ども図書館で絵本の原画展

 江戸川区立篠崎子ども図書館(江戸川区篠崎町)で8月8日に岩崎書店が出版した「ぬいぐるみおとまりかい」(作・風木一人、画・岡田千晶)の原画展を24日まで開いている。アメリカで始まり全国の図書館で静かなブームとなっている「ぬいぐるみのお泊まり会」をテーマにした絵本で、昨年この取り組みを実施した同図書館が取材に協力した。館内を思わせる箇所が作品の随所に表現されている。
 「ぬいぐるみのお泊まり会」は、子どもたちが大切にしているぬいぐるみを閉館後の図書館で預かり、夜の館内で過ごしながら、普段は立ち入れないバックヤードの見学などを持ち主に代わって疑似体験させる。その様子を写真に撮り、翌日ぬいぐるみを引き取りに来た子に渡すことで喜ばれているという。篠崎子ども図書館では、同じ建物内にある「子ども未来館」の実験道具や工具などの小道具も借りて、例えば「チリメンモンスター」の本を読むサメのそばにシャーレに入った小魚を置く、家作りの絵本とカンナを持つイルカを一緒に撮影する、などの演出を施している。次の日「この子はこの本を読んだよ」と、アルバムと一緒に本を紹介することで、読書を促しているという。
 絵本「ぬいぐるみおとまりかい」は、こうした取り組みを物語で紹介した作品だ。色鉛筆を使った優しいタッチで描かれた絵は「おとまり」に参加したぬいぐるみたちが夜寝付けずに図書館内を探検しようとするなど、想像力を刺激する内容になっている。岩崎書店編集部の堀内日出登巳さんによると、同作品は2010年ごろ作者の風木さんが企画を持ち込み「当時ぬいぐるみのお泊まり会はまだ全国でも数か所しか実施されていなかったが、面白いイベントだと思った」と出版化が決まった。篠崎子ども図書館への取材は、絵を担当した岡田さんが「実際にイベントを行っている図書館で」と行われた。本棚の形やお話し会を開く場所など、物語の舞台として作品に反映されている。
 原画展では、岩崎書店が所有する作品の原画17点を館内に展示している。企画展にあわせて実際の「お泊まり会」も21、22日に実施した。「子どもたちが本に関心を持つきっかけの一つにしてほしい」と吉井潤館長はいう。