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眺めているだけで楽しいガラスの専門書が700冊

 香水の瓶の写真集から製法技術に関する解説書まで、ガラスの専門書が閲覧できる「ちいさな硝子(がらす)の本の博物館」(墨田区吾妻橋)が、昨年12月1日から墨田区役所の近所に開館した。
 この「博物館」は、墨田区で1922年(大正11年)からガラスの器を製造する松徳硝子株式会社(同区錦糸)の代表取締役・村松邦男さん(60)や妻の玲子さん(57)が集めたガラス関連の書籍・雑誌類約700冊を閲覧可能にしたもの。蔵書は1996年に閉鎖した本社ショールームの2階で公開していたもので、新たな場所では村松さんの長女栄理さん(28)が書物を管理し、同社で製造したガラス製品の販売も行う。
 本の半分以上は洋書で、村松さんが仕事の関連で滞在したドイツで購入したものや、玲子さんが米国ニューヨーク北部地方にある「コーニング・ガラス美術館」の書店で買い集めたものなどがある。中には「床屋の瓶の本」など、珍しいテーマで編集された本もあり「写真を眺めるだけでも楽しめます」と栄理さんは言う。
 このほかに、1947年(昭和22年)から「松徳硝子」でガラス職人として働いていた大野孝朗さん(80)が、退職後に自分の記憶を頼りに当時の思い出をつづった手書きのノート「バルブの思ひ出」「ガラスの思ひ出」は、同業者にとっても貴重な記録となっている。現在も様々な器を作り続ける同社の製品は店内に並べられ、おみやげに買っていくこともできる。こちらも眺めているだけで楽しい。

【ちいさな硝子の本の博物館】
墨田区吾妻橋1の19の8、電話6240・4065。開館時間は午前10時から午後7時まで。定休日は月曜日と火曜日。