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独自の“シャンソン体操”で認知症の予防を

 認知症予防の音楽ケア体操にシャンソンを――。独自の取り組みで高齢者施設を訪ねるのは、シャンソンを歌い続けて30年の坂本理恵さん(葛飾区金町)だ。「いってみたいデイサービス」を合言葉に、明るくしゃれたシャンソンの音楽に合わせて体を動かす体操を「葛飾区で広めたい」と話す。
 「シャンテの会」代表としてボイストレーニングを指導する一方、ヘルパー2級の資格を持ち、親の介護経験もある坂本さん。以前から「認知症の増加をくいとめたい」と考えていた坂本さんは、脳の活性化を促す音楽ケア体操を習い、これをシャンソンの曲でオリジナルアレンジ。地味な体操ではなく「エレガンス」をキーワードにした洗練された明るい認知症予防を目指している。
 8月2日、「シャンテの会」によるシャンソン体操の第一歩として坂本さんが訪問したのは、地元金町のデイサービス「だんらんの家 金町」。まずはうちわを2つずつ利用者たちに渡し、これを両手であおぐことは手軽な「一番のリハビリでございます」と坂本さん。明るく語りかけながら、利用者とともに音楽にあわせてウオーミングアップ体操を行い、手を振ったり肩、首を回したりした。
 途中から同施設管理責任者の大坂正さんも体操に参加。「笑顔が見たいからボランティアをしています」と陽気に話しかける坂本さんの人柄もあって、利用者たちも和気あいあいとした雰囲気。そしてシャンソンの〝小道具〟でもある色とりどりのスカーフが利用者たちに配られると、シャンソンの曲「回転木馬」が室内に流れ、シャンソン体操がスタート。スカーフの使用も坂本さんのアイデアで、これを振ったり、揺らしたり、両手で引いたりする坂本さんの動きを全員でまねながら笑顔の利用者たち。また時には綱引きの要領でスカーフを2人で引っ張り合ったりしながら、体をほぐしていった。
 途中には〝百歳の詩人〟として知られる柴田トヨさんの詩も紹介。体操終了後、坂本さんは「これを伝えたくて回っております。100歳を目指しましょう」と利用者に話しかけた。
 今後はこのシャンソン体操を区内各地で行い、同時に「指導ができる人を増やしていきたい。養成講座ができれば」と坂本さん。ヘルパーなど介護に携わる人にこの体操を伝える機会を持ちたいという。