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江東歳時記文学碑が完成

 江東区ゆかりの俳人、石田波郷の新たな文学碑がこのほど同区北砂の「北砂緑道公園」に完成し、11月16日に除幕式が行われた。
 「昭和の俳聖」と呼ばれた石田波郷は、現在の北砂に12年間住み、数々の名句を残した。また、読売新聞に115回にわたり連載された「江東歳時記」では、俳句と写真と散文で江東の風物や人々の暮らしを伝えた。
 今年は波郷生誕100年の節目の年。地元の「石田波郷砂町会」では3月にも同公園の入り口にあたる進開橋のたもと(同区北砂)に記念の句碑を建立したが、今回完成した「江東歳時記文学碑」は、同会のプロジェクトの最後を飾るものでもある。
 新たな文学碑は本を開いた形状で、右ページに「江東歳時記」のレプリカとその解説、左ページには同区の山﨑孝明区長の揮毫による波郷の句「小名木川駅 春の上潮 曇るなり」が刻まれている。設置場所は、かつて貨物の小名木川駅の船舶用ドックがあったところで、碑の「江東歳時記」の文面もその当時の様子を伝えている(1957年の掲載)。
 除幕式には、代表発起人の関秀雄さんを始めとする同会発起人たちや山﨑区長らが出席。また、波郷の義弟、吉田恒三さん(88)も駆けつけ、「立派な句碑ができたことに本当に驚いている次第です」と感謝の言葉。日本酒が好きだったとの波郷のエピソードも披露して、ともに暮らした12年間を振り返っていた。