top

江東・中央区の観光協会が連携

 江東、中央両区の観光協会が、舟運を活用し、地域の新たな魅力を伝える「観光舟運・まちあるきツアー」を3月20、22の両日、初めて開催した。両区を水上バスで結ぶ独自の舟運ルートと街歩きを組み合わせた実験的な取り組みだ。
 ツアーのキャッチフレーズは「東京湾岸エリアの移りゆく景色・歴史を堪能」。2020年の東京五輪を控え、様変わりしていく湾岸地域を踏まえ、舟運観光の認知度向上や集客アップのためには、バラエティーに富んだテーマや航路の設定が肝要との考えで両区が一致。都の「舟運を機軸とした観光振興事業費補助金」を活用し、JTB(旅行会社)の協力を得て観光メニューを共同開発した。
 今回設定された運行経路は、日本橋(中央区日本橋)のたもとの「日本橋船着場」を出発後、東京湾に出て「高橋(たかばし)乗船場」(江東区高橋)に着くルートと、その逆ルートの2種類。それぞれ到着地から1時間程度の観光ガイドによる街歩きで地域の歴史に触れる。両日とも各ルート1回ずつの計2回運行で、旅行代金は2800円に設定されたが、全回とも募集の35人をほぼ満たす結果になった。
 初日の20日はあいにくの雨だったが、屋根つきの小型水上バス「カワセミ」に乗り込んだ参加者たちは、ゆったりと快適な舟の旅を満喫。舟の中では、江東区文化観光ガイドの会(中尾正文会長)の2人の解説に耳を傾け、「隅田川と東京湾の境目は勝鬨橋あたりとされています」「江東区は木でも有名ですが鉄の橋でも有名」といった話にうなずいていた。東京湾に出てからは、五輪の選手村や競技施設の予定地を眺め、いくつもの橋をくぐり抜けて約1時間30分の水上の旅は終了。舟を降りて地域観光を楽しんだ。
 この日高橋で降りた一行は4グループに分かれて深川かいわいを街歩き。「深川稲荷神社」や「セメント工場発祥の地」など10か所で「ガイドの会」の解説に耳を傾けた。相撲部屋の前や清澄公園など、道々写真を撮るなど和気あいあいとした雰囲気のなか、最終地点の「深川東京モダン館」で解散。水泳教室の仲間と5人で参加した若井香代子さん(港区台場)は「水辺から見る景色が新鮮でした。説明もゆっくり聞けていい企画だなと思いました」と笑顔を見せていた。
 江東区観光協会では、「水域での観光機運が高まるような取り組みを来年度以降も継続したい」とし、また今回のツアー成功が呼び水となって、旅行会社など民間の水運活用に広がりができることにも期待。一方、中央区観光協会とのつながりができたことから、水運に限らず両区連携による新たな広域的観光メニューの開発も模索していきたいという。