top

校舎全体が芸術空間!葛飾・北野小学校

 「現代美術館のイメージ。全員が主役です」――。葛飾区立北野小学校(同区柴又、児童数443人)の石渡孝校長が笑顔で紹介するこの催しは、11月11日から3日間に渡って開かれた同校の3年に一度の展覧会。最大の特徴は、体育館だけでなく校舎内全体をアート空間にしたこと。さらにその場で芸術活動を行うライブの実施や、全児童と先生らによる共同制作作品など、個性に満ちたフェスティバルに来場した保護者たちも新鮮な驚きと楽しさを感じていたようだ。
 「アートフェスタ」と名付けられたこの催しは、図工専科の浦澤秀樹先生が提案者。「体育館だけでは平面作品が窮屈になる。一生懸命描いている作品なので、一つ一つをゆったり見てもらいたい」との考えから、各階の廊下を展示スペースにする案を思いついたのがその発端という。
 校舎の入り口からメーン会場の体育館まで、子供たちの足形をモチーフにした絵が道案内するように廊下に配置されている。ある教室に入ると、子供たちがデザインしたTシャツがハンガーにかかって並び、まるで衣料品店のよう。隣はCDショップ風になっていて、並んでいる各CDジャケットが実は児童たちの作品という趣向。各階の廊下には児童の絵などが手づくりの額縁入りで単一でない配置で飾られ、家庭科の授業で手がけたクッションがずらりと廊下に並ぶ階も。水飲み場の下など校舎内の各所に子供たちがこっそり置いた手づくりの妖精たち(粘土人形)を探すのも楽しい。
 そのほか、参観者たちがさまざまな道具で今年の一字を書にするコーナーや、廊下の窓ガラスに自由にシールを貼ってアートするコーナーなど創意工夫でいっぱい。体育館は壁面に留まらず、天井や床にまで作品が賑(にぎ)やかに展示され、12日にはここで5年生3クラスがライブを実施。色付けして切り込みを入れた段ボールを1人1枚ずつ順番に噛(か)み合わせて、立体的なオブジェを完成させた。その様子を見守っていた女子児童の母親は「はらはらして見ていましたが、上と下のバランスなど、子供たちはうまく考えたなと思いました」。展覧会全体については「テーマパークみたいで楽しいです」。
 参観者も楽しんでいることを実感したという浦澤先生は「ものづくりを身近なものにしたい。うまいへたではなく、ものづくりはすごく楽しいこと」と話し、そうした気持ちが今回の経験を通じて子供たちのベースになればと笑顔を見せていた。