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柴又舞台の新作映画「まつり灯の夜に」 21日に地元で完成記念無料上映会

 葛飾区柴又が舞台の新作映画「まつり灯の夜に」(制作=DRAGONMovie)の完成を記念して4月21日、地元柴又の「葛飾柴又寅さん記念館」で初の一般向け上映会が無料で開かれる。

阿部誠監督「シリーズができたら」
 映画は約1時間の中編。昨年100周年を迎えた柴又帝釈天参道の商店街「柴又神明会」が全面バックアップし、商店街の人たちも多数エキストラ出演した。メガホンを取ったのは阿部誠監督。「富士山・河口湖映画祭」のシナリオグランプリ作を3年連続で手がけるなど、幅広い経歴を持つ。ロケは昨年8月から11月まで、柴又帝釈天や参道、矢切の渡し、江戸川土手などで行われた。
 舞台は、お盆時期の柴又。6年前に他界したはずの父の姿を見た土産物屋の次女・美桜は、花嫁姿を見たいとの父の願いをかなえようとするが――。再会や別れ、家族の絆などを描き、「日本人であれば誰でも感覚的に共感できる作品だと思う」と阿部監督。故人と再会するこの作品を見た人たちが、「夢を持てたらいいと思うんです」。
 一方、日本の伝統的風習など「平成の中の昭和を描きたかった」との気持ちも強く、映画にも登場する「お盆の迎え火」は、柴又で今も行われている風習のひとつ。昭和の時代を意識はしていても、「今のことを描いている」と語る。
 柴又といえば、山田洋次監督の「男はつらいよ」シリーズが有名とあって、この地で新作映画を撮ることにはプレッシャーもあったそうだが、反面「映画の聖地で撮れることは監督冥利に尽きる。どの監督でも撮りたいと思う。監督として幸せですね」と、この機会を得たことを喜ぶ。
 柴又の街に関しても「創作意欲が湧く場所。特に、夜を撮りたかったですね」。今回のヒロインは土産物屋の娘だが、今後について阿部監督は、柴又の他の店が〝主人公〟になって、毎回物語を重ねていくような「シリーズができたら」とも話す。
 無料上映会は21日午後1時からと、午後2時40分からの2回。上映開始前には阿部監督始め、主演の奥村友美さん、西田英智さん、澤田よしみさんら、キャストとスタッフによるゲストトークも行われる予定。阿部監督は「柴又の多くの方々に協力していただいた。まずは上映会を柴又でやり、皆さんに見てもらいたいと思いました」と無料での開催意図を話し、上映会への多数の来場を呼びかけている。
問い合わせは同記念館電話3657・3455。