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旧中川から屋形船

 旧中川の桟橋から10月15日、同河川の堤防改修整備工事の完成を記念した地元町会主催による特別遊覧船が出航した。
 今回実施したクルーズは、旧中川、荒川、隅田川の3河川を屋形船が回る特別なコースだ。今春、平井6丁目付近の堤防工事を最後に、1971年から約40年間続いた東京都による旧中川の整備事業が完了した。平井宮元町会の島村佳孝会長によると「これを地元でお祝いしない手はない」と、6月に旧中川と荒川の河川敷でスタンプラリーを実施。その時に関係者の間で屋形船による河川の遊覧航行の案が出されたという。企画は両岸の町会が屋形船4艘を借りて江戸川区側が平井5、6、7丁目の5町会・5自治会、墨田区側が立花あずま町会など立花4、5、6丁目の6町会などから約280人が参加した。
 15日は雨と強風のため約1時間遅れて船が両岸の桟橋に到着した。周航コースの目玉となっていた「荒川ロックゲート」=写真=は、旧中川側の閘門(こうもん)をくぐり、荒川側に出る前に2つの門の間で水位調整が行われる様子を乗船客の多くが珍しそうに見ていた。その後、荒川を上流に向かって進み、旧綾瀬川を通って、隅田川を下るころには天候も回復した。この日高波のため東京湾に出る当初のコースを変更して、小名木川を経由して帰路に。途中で扇橋閘門を通過したため「1日に2か所も開閉の様子を見ることができて良い経験になった」と平井6丁目在住の前川治恵さん(73)も喜んでいた。
 江戸川区土木部・立原直正計画課長によると、今回のような地元の発案で行政区をまたがる河川の遊覧航行が実行されたのは初めてだが、旧中川を含む東京スカイツリー周辺の河川はこれから屋形船など商業観光船による航行の増加が見込まれる。カヌーやボートの練習場として使われてきた場所では共存も課題で、航行のためのルールづくりは東京都や関係する行政区の間で進行中だという。