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市民出資の太陽光発電所が稼動 2号機も計画 江戸川の「足温ネット」

 江戸川区を拠点に活動している「足元から地球温暖化を考える市民ネットえどがわ」(略称・足温ネット)が、4月5日から太陽光パネルによる市民出資の発電所「えど・そら1号機」の稼動を開始した。次の2号機も設置準備中で、企業でない一般個人から融資を募る形で実現した発電所の設置に、今後の広がりが注目される。
 「足温ネット」は、地球温暖化問題に取り組む環境NPO法人として1997年に結成。家庭での省エネ活動促進に取り組む傍ら、これまでにも「市民立・江戸川発電所」を設置した実績がある。
 その第1発電所は99年、同区東小松川の寺院「寿光院」の客殿屋上に置かれ、定格出力は5・4キロワット。この電気は寿光院で自家消費するほか、余剰分は電力会社に販売している。第2発電所は、NPO法人「ほっとコミュニティえどがわ」が運営する同区中央の「ほっと館」に設置され、定格出力は3・0キロワット。
 「足温ネット」による今回の「えどがわ市民発電プロジェクト『えど・そら』」は、昨年7月から始まった「再生可能エネルギー全量買取制度」を受けて、同12月にスタート。定格出力10・58キロワットの太陽光パネルを寿光院に設置した。工費約440万円は同法人メンバーや一般の個人らから募ったが、予想より早く計43人の協力者を得て、資金を集めることができた。個人の融資額は1万円から150万円までさまざま。
 電力会社が、一定期間、一定価格で再生可能エネルギーで発電した電気(定格出力10キロワット以上)を買い取ることを義務付けたこの制度により、1キロワット当たり42円で電気を東京電力に販売していく。同法人によると、長期展望では市民が自ら電力を供給し、地域で電力を分かち合う分散型電力供給システムに移行することも視野に入れた活動とのこと。福島での原発事故、その後の計画停電など、原発に依存する一極集中型の電力供給システムからの脱皮を念頭に置いた動きの第一歩であり、同法人の奈良由貴代表理事は、「皆さんから応援していただいた」と、今回、多くの理解者が得られたことを喜ぶ。
 同法人では月額平均の1機当たりの売り上げを4万円ほどとして、10年以内の完済を見込んでいるが、「早ければ8年で完済できるのでは」とも。同プロジェクトでは、いずれ収益が上がる段階になっても、法人内での〝特別会計〟として区分し、市民発電とその関連事業の用途に活用していく方針で、「みんなの発電です、と(共有意識の下で)融資してくれた方々と議論しながら、より有効に活用したい」(奈良さん)、不確定要素がある将来の電力事情を考慮して、5年程度過ぎた段階で「情報を共有しながら皆さんと考えていきたい」としている。
 一方、次の2号機は「ほっと館」に定格出力11・52キロワットのパネルを設置する予定で、借入目標を400万円に設定。1号機への協力者は環境問題で活動している人が多かったが、市民活動に弾みをつける意味でも、「2号機では一般の人にも広がって欲しい」と奈良さん。1万円を400人から集めることを目標に、地域の関心を高めていきたいという。
 問い合わせは同法人理事の柳沢一郎さん電話080・5185・8739。