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将棋の小学生名人が奨励会入り

1410331738 全国優勝、そして奨励会入り――。今年4月、日本将棋連盟主催「第39回小学生将棋名人戦」を制し、5年生にして小学生名人となった北村啓太郎君(江東区毛利)。8月20日には、〝プロ予備軍〟である奨励会の試験に合格。今後の活躍が楽しみだ。
4年生だった今年2月に都大会で優勝した北村君は、3月の東日本大会も勝ち進み、全国の参加者2万4000人のなかで4強入り。5年生となって4月20日の決勝大会(会場=東京体育館=渋谷区)に臨んだ。北村君以外の3人は6年生で、準決勝では昨年の準優勝者で優勝候補の岡本詢也君(兵庫)を破る大金星を挙げた。
決勝の相手は高田明浩君(岐阜)。北村君は得意の「四間飛車」で積極的に攻めたものの一時は劣勢に追い込まれたが、粘り強く指して勝利を呼び寄せた。この対局は43分の長丁場となり、中村大輔八段から「小学生名人戦史上に残る熱戦」と評されたほど。北村君は「負けると思った場面が何度あったか分からない」と振り返る。
北村君は5歳で小倉久史七段が江東区内で開いている「仙将会」に通い始めた。同区内を拠点とする「アルファス棋遊会」でも将棋を学び、また、尊敬する渡辺明永世竜王が年に一度訪れる「深川棋遊会」での指導対局も楽しみのひとつ。
「将棋年鑑」を手に棋譜を学ぶ努力を重ねている北村君。自身のスタイルは「積極的に攻める攻め将棋かな」と分析し、決勝大会の2局で戦法とした振り飛車は「自分の棋風に合っている」という。
昨年12月の「江東区こども将棋大会」では3位だったが、わずか2か月後の都大会で優勝したことは「ちょっと不思議」と笑う北村君。ただ、自身の強みは「集中したときに実力発揮できるところ」とも話し、「負けたら将棋を辞めるくらいの気持ちで」臨んだ名人戦の結果からみて、気持ちが入った対局での勝負強さは特筆もの。また、記憶力が良く、負けず嫌いの性格も棋士向きといえそうだ。
10歳で奨励会入りした北村君。今後は決して平坦な道ではないが、目標のプロ入りへ向けてさらなる飛躍が期待される。
※奨励会=日本将棋連盟が設けている「新進棋士奨励会」のこと。入会すると通常6級となり、会員の間で熾烈な昇格争いが繰り広げられる。21歳の誕生日までに初段に上がれなければ自動的に退会となるが、それ以前に自主的に退会する人も多い。四段に昇格すると晴れてプロ棋士と認められる。