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“妙見さま”の襖に「いろは歌」

吾妻橋の画廊が縁結び

“妙見さま”の襖に「いろは歌」

片仮名で書いた「いろは歌」と沢村さん。目を凝らすと「イロハニホヘト」のかたちが見えてくる

片仮名で書いた「いろは歌」と沢村さん。目を凝らすと「イロハニホヘト」のかたちが見えてくる

 

 葛飾北斎が信仰していた寺として知られる柳嶋妙見山法性寺(柳島の妙見さま=墨田区業平)と墨田区吾妻橋のギャラリー「ア・ビアント」で、岩手県盛岡市在住の書道家、沢村澄子さん(52)の作品展が開かれている(法性寺は11月9日、ア・ビアントは12日まで)。同展を機に同寺にある襖(ふすま)14枚28面分を沢村さんの作品で飾ることになり、約3年かけて完成させることになった。

 沢村さんは、新潟大の書道科を卒業後、岩手県を中心に活動している。3年前の東日本大震災で東北の被災地周辺の芸術活動はストップし、それまで装丁を頼んでいた表具師の仕事にも影響する様子を見た沢村さんは、彼らの支援につなげたいと、都内で展覧会を開き、現状を訴えた。

 今回の作品展開催に向けて、画廊での展示が難しい大型の作品を紹介するためにア・ビアントのオーナー、磯貝延子さん(66)が墨田区内の寺社を探し、客殿に名画ギャラリーも設けている法性寺が展示場所の貸し出しを引き受けた。

 襖への作品制作は会場決定後に話がまとまり、3回に分けて発表することになった。今回展示する「いろは歌」は、4枚分の片面が平仮名、反対側は片仮名で書かれた。表と裏が異なる雰囲気に仕上がり、いろは歌自体が仏教的な意味も含む素材であることも作品に深みを与える。鈴木良敬住職は「これを機会に多くの人がお寺を訪れてくれればありがたい」と話している。