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変貌著しい“下町の顔”を記録

 墨田区向島在住のカメラマンが、東京スカイツリーの建設時期に変化を続けた下町の風景を撮影し、10月11日からコニカミノルタプラザ(新宿区新宿)で開く写真展「大きな樹の下で~すみだ路地裏の風」で、厳選した41点の作品を展示する。
 撮影した大垣善昭さん(47)は、墨田区の出身で、現在も東京スカイツリーの近くに住んでいる。20歳でプロとして仕事を始め、1992年に独立してフリーカメラマンとなった。仕事上の撮影ではなく作品として自身の写真を展示する個展の開催は初めてとなる。
 民家の物干し台、車道にせり出すように茂る道端のアロエ、旧地名「玉の井」が入った看板、遊郭の名残を残す建物――。大垣さんのカメラが切り取った風景は、変貌著しい墨田区内の様々な“下町の顔”だ。撮影にあたって、2011年秋から今年5月のスカイツリー開業前日まで、と撮影期間を明確に区切ることを意識した。「少し前は錦糸町や曳舟の再開発があり、スカイツリー建設で押上地域も短期間で景色が変わっていった。期間を決めて撮ることで、写真の持つ記録性と表現の両面で刻々と変化する町の顔を残したかった」と語る。
 仕事の合間を縫って歩いた場所は、京島、八広、東向島、鐘ヶ淵など、昔の街並みを残す北十間川以北の地域が多い。何万回とシャッターを切り、印画紙にプリントした約800枚から最終的に約40枚を残した。区内の知人らに写真を見せると「まだこんなところあったのね」という反応が多かった。「自分でも生活圏以外の場所は知らないところがほとんど。思わぬところに道があったり、表通りとは全く違う風景に遭遇したり、猫の視点で歩いているような写真になった。作品を見る人がその場所を訪れたような空気感を感じてもらえればうれしい」という。
 同展は10月21日まで。午前10時30分~午後7時(最終日は午後3時まで)。入場無料。コニカミノルタプラザTEL3225・5001。