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墨田のアイデアグッズメーカーが“ラップカッター”開発

“押して切る”ラップカッターが快感に

墨田のアイデアグッズメーカーが開発

「ラップカッター」の使い方を説明する風間社長

「ラップカッター」の使い方を説明する風間社長

 

 紙箱に入っているのが当たり前の食用ラップフィルムを、あえてプラスチックのケースに入れて販売する。墨田区のアイデアグッズメーカーが開発した「ラップカッター節約名人」が、意外な目のつけどころで売り上げを伸ばしている。“フタを閉めたら切れる”というラップのカット方法に独自の技術を採用したことがヒットにつながった。

  「ラップカッター」を考案した「LIFE・2」(ライフ・トゥ)(墨田区東駒形)の風間和夫社長は、同区吾妻橋で販促品のポーチや文具、シールの製造会社を営んでいた。20年来の取引先だった資生堂が、化粧品の購入特典としていたノベルティーグッズの贈呈をやめ、ポイント制を導入した時に仕事が激減。同時期に文具類の発注が海外メーカーに流れることも多くなり、「オリジナル製品を作りたい」という強い思いからいったん廃業を決めて転身を図った。新会社では、風間さん自らのアイデアで商品化した洗顔専用タオルや赤外線アイマスクなどが売り上げを伸ばし、輸出もしている。

 風間さんによると、食用ラップのケースは、リサイクルやリユースといった環境配慮への関心が高まった約10年前に構想が生まれた。残り少ないラップの取り出しに手間取ったり、芯を出して捨てる際に手を傷つけてしまう家族の姿が、使用時のストレスを軽減する商品のヒントになった。フタを閉めると同時にラップが切断できる機能は、3年近く試行錯誤を繰り返して、固定した刃でラップを上から押して切る方法にたどり着いた。ノコギリの刃のような“目立て”を内側に施して鋭い切れ味を出している。切る瞬間の「カシャッ」という音は、ラップの取り付け方で静かにもできるが、「音がした方が気持ちいい」という実演販売時の客の声を受けてわざと“音付き”にしている。

 2008年の販売以来、外食産業や美容院などが業務用に購入し、ゴミの減量に役立つと自衛隊の船舶でも採用されている。目玉焼きをイメージしたオレンジと白のデザインや、手の小さい人の使い勝手を考えて角を取る工夫など女性的なこまやかさは「化粧品会社の販促品を作っていた時代に鍛えられたのかもしれない」と風間さんは語る。ラップの使用がストレスから快感に変わる妙品だ。