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台東区少年少女発明クラブ 発足20年

 子供たちの「ものづくり」の発想を育む「台東区少年少女発明クラブ」(同区西浅草、生涯学習センター内)の1チーム「The Taito’s」が、今年度の「全国少年少女チャレンジ創造コンテスト」で銀メダル(読売新聞社賞)を受賞した。
 これを受け、同チームに台東区文化・スポーツ奨励賞が贈られ、区役所で3月4日、吉住弘区長が同チームの神山幸成君(同区立御徒町台東中2年)、内藤正和君(同区立忍岡中2年)、新山裕賀君(同区立田原小6年)を表彰した。
 少年少女発明クラブは、1974年に発明協会創立70周年記念事業の一環としてスタート。現在、全国47都道府県207か所で、約8500人の子供たちと約2300人の指導者が活動している。
 台東区は、都内4クラブ(ほかに大田区、調布市、町田市)で最も早く94年に発足。月に2回、小学3年から中学3年までの子供たちが自由な発想で「ものづくり」に取り組んでいる。
 同コンテストは2010年に始まり、4回目の今年度は41都道府県から811チームが参加。3人1チームで走行可能な作品を作り、距離やタイムを競うもので、今年度から、地域をアピールし、審査員を感動させる、という新たな課題も加わった。3人で協力して1つの課題に取り組むことで、実社会で必要なコミュニケーション能力や責任感を養う経験になればとの目的もある。
 昨年11月に行われた全国大会には、地区大会を勝ち抜いた60チームが出場。1分間のプレゼンテーションと規定のコースの走行で審査が行われ、金メダル2チーム、銀メダル8チーム、その他50チームに銅メダルが贈られた。
 台東区は第1回から同コンテストに参加し、昨年度初めて全国大会へ出場。今年度は4チーム12人が挑戦。受賞したTaito’sの作品は、「三社祭り」をテーマに、パトカーに先導されて神輿(みこし)を担ぐ様子を表現した。電気信号で回転角度が変えられる遠隔操作用のサーボモーターと制御ソフトを活用し、石粉で作った3体の人形が、上下、前後、左右などの動きをそろえたり、ずらしたりと変化できる。また、多くのチームが、左右の車輪の駆動と停止で舵(かじ)を取るのに対し、車輪の角度を連続的に変えて、滑らかな曲線の動きを可能にした。
 受賞後、子供たちからは「ものづくりへの意欲が高くなり、自信にもなった。次は金メダルを取りたい」(神山君)、「3人で想像しながら作るのがとても楽しかった」(新山君)、「最初は意見がバラバラだったけど、制作を続けるうちに協力できるようになり、完成させることができた」(内藤君)などの感想も。
 一昨年から指導員を務める加藤圭一さん(49)は、情報システムの会社を経営、自動車会社のエンジニアとして長く働いた技術者でもある。子供には少し難しい材料も取り入れ、「限られた時間できれいに仕上げるコツや思ったものを形にするヒントを与えるようにしています。やる気のある子はぜひ挑戦してみてほしい」。中学の技術科の教員だった専任指導員の瀬川照光さん(70)は、「図工や技術家庭の授業時間が減るなど社会環境は変わっているが、〝ものづくり〟に興味や関心を持つ子供たちの数は変わっていないと思う。日本の力の支えである〝ものづくり〟に、将来かかわる子供が増えれば」と期待している。
 今年度の募集は3月31日まで(台東区在学または在住者)。