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働きやすい職場で企業も繁栄

 葛飾区東新小岩の株式会社トーリツが「東京ワークライフバランス認定企業」に選ばれ、二月九日、認定状授与式が東京国際フォーラム(千代田区丸の内)で行われた=写真。
 ワークライフバランスとは仕事と生活の調和を意味し、都は昨年度から、出産や子育て、介護などと仕事の両立に向けて優れた取り組みをしている中小企業を認定している。同社が認定を受けたのは「育児・介護休業制度充実部門」で、ほかに「長時間労働削減取組」「休暇取得促進」「多様な勤務形態導入」の各部門があり、今年度は十社が認定された。
 訪問介護や訪問看護など福祉・介護事業を幅広く手がける「トーリツ」は一九八六年設立。女性従業員が大半を占める同社では、人材不足を背景に四、五年前から出産後も継続して働ける環境づくり、育児など私的な時間がとれる職場のあり方を模索、推進してきた。具体的には、始業(終業)時刻の繰り上げ(繰り下げ)など就労時間の柔軟な対応、子連れ出勤の許可、ベビーシッターの社内配置などに取り組んだ。
 土田英夫社長(75)は、目先のコストを考えるとこうした取り組みは難しいが、「いい人材をそろえることを長期的に考えたら決して高い投資ではない」と主張。現在同社にはパート、社員合計で百九人いるが、これらの取り組みによって例えば看護師が二十三人と多い職場を実現させ、「資格を持っていても(就労条件が合わず)埋もれちゃう人がいる。これからは人材を掘り起こす努力しないと」と語る。土田さんは、今回の認定が同区初となることにも触れながら「以前はやむをえず退職される方が多くいたが、最近は皆無。事業運営が安定してきている」とし、有資格者からの就職に関する問い合わせが多い、とも話していた。
 九日の授与式は、都主催「ワークライフバランスフェスタ東京2010」のなかで実施。壇上では十社それぞれが職場の変化や経営メリットなどを話し、就労時間の短縮で集中力や職場の雰囲気が向上したとの声が多く聞かれた。