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住み続けたい町 次世代にも伝えたい

 「地域のひと、もの、こと シニアが見た!聞いた!探した!」をコンセプトに、葛飾区のシニアが創るミニコミ誌「かつしかまちナビ」(A5判、40ページ、年4回発行)が、創刊第20号を迎えた。
 同誌は2007年1月、葛飾区主催の「ミニコミ誌編集者養成講座」の成果として創刊。同区の事業だが、同講座で講師を務めていた荒居康明さんが顧問となり、現在はNPO法人葛飾アクティブ.com(=KAC)のシニア編集委員11人が企画から取材、配送まで全てボランティアで発行。毎回地域の魅力を深く掘り下げた内容が好評で、第20号では、日本でただ一人の「江戸・飾り伊勢海老(えび)」の職人(青戸)や、江戸打ち刃物の伝統工芸士(立石)、中川で昔行われていた染め物の水洗い「水元業」、編集委員の「気になるお店」などを取り上げている。
 「初めは経験のない素人だから大変でした。回を重ねるごとに取材の仕方、視点、書き方などが分かってきた」と、創刊号から制作に携わっている飛田健一さん。集まってお互いの文章を点検、校正するなど経験と努力を重ねている。最近では読者から感想などを書いた手紙も届くようになり、「うれしくて大きな励みになります。内容に関する希望や意見などもぜひ送ってほしい」と話す。
 「地元にいても知らなかった」という読者の声も多く、同じく創刊から携わる松村孝子さんは「私自身、まだまだ歩いてない道がたくさんある、今は(取材が)面白くて」と話す。
 取材先に「行って、会って、文章を書く」ことを大切にしている。そこで出会った人からまた別の人に出会う。「人と人とのつながりでできている」と編集委員たち。「会議などはフレキシブルにやっている。シニアだからこそ長く続いているんじゃないかと思う」と話す。
 KACは高齢者の生活と地域社会の活性化のため、サークル活動などを通じてシニアが「自分のやりたいこと、できることを自主的に楽しく行う」団体。編集委員には、各サークルで代表や役職を務めている人も多く、「断れない人たちの集まりなんです。楽しんで苦しんでやってますよ」と笑う。
 「これからも、葛飾が素晴らしい町だということを次世代の人にも伝えたい。住み続けたい町、郷土愛につなげたい」と編集委員たち。
 現在発行部数は3000部だが、部数を増やし、読者層を広げることが目標。「そのためにも、内容をもっと高めたい」とますます意欲的だ。
 同誌は、発行元の同区シニア活動支援センター内シニアIT・活動情報サロン(同区立石、電話3692・3180)ほか区民施設などで無料配布している。