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伝統野菜「中川そらまめ」を試験栽培

伝統野菜「中川そらまめ」

今年も試験栽培続ける

試験栽培1年目の昨年の様子

試験栽培1年目の昨年の様子

 

 江東区ゆかりの伝統野菜のひとつとして、昨年新たに名乗りを上げたのが「中川そらまめ」だ。その知名度を高めるべく、昨年5月に中川船番所資料館(江東区大島)に面する旧中川・川の駅を主会場に開かれた第1回「川の駅・旧中川そらまめ祭り」は、大勢の来場者でにぎわった。今年も5月に、よりパワーアップした内容で開催されそうだ。

 同館次長の久染健夫さんによると、1824年(文政7年)発行の「武江産物志目録」には、中川向かいを産地とするソラマメの記述があり、また1872年(明治5年)発行「東京府志料」には、その地域として「江東・東」と書かれている。川の駅がある江東区大島と、向かいの同区東砂は、中川と小名木川がぶつかる要所であり、物流事情からもこの近辺でソラマメが栽培されていたと推察できるという。

 こうした地域の歴史を広く伝えるべく、地元の町会や有志、NPOなどが結集して開催した「そらまめ祭り」では、この地域で栽培されていたと思われる固定種「房州早生一寸」を千葉県南房総の農家から仕入れて展示などを実施した。

   一方、この「房州早生一寸」は、昨年の祭りに先駆けて、地元の「旧中川花畑くらぶ」が栽培を担当し、川の駅そばの土手で試験栽培を実施。大雪やアブラムシの被害などにも遭ったが少量が収穫でき、「味の評判もよかった」(久染さん)。

  今年の課題は、プランターも活用してより多くの安定した栽培を行うこと。また、地元の小中学校にも栽培を働きかけて、「楽しみながら栽培していく」ことも進めたいと久染さん。さらに将来的には、地域の飲食店と協力してソラマメを使ったメニューを開発したり、ソラマメの佃煮など地元土産の開発・販売にも挑戦したい考え。江戸東京野菜に仲間入りするには2軒以上の農家での栽培が条件だが、その予備軍として、今年は活動をさらに前へと進めていく。