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今年は女子プロ野球元年

 八月三十日、「日本女子プロ野球リーグ」が都内初の公式戦を開催する。兵庫県と京都府の二球団で今年開幕した同リーグは、関西では徐々に知られてきている。八月二十二日に西武球場(埼玉県)、三十日に神宮球場(新宿区)と関東では初お目見えだが、同リーグに活躍が期待されている東京下町出身の選手がいる。「京都アストドリームス」の荒井蛍投手(18)だ。
 荒井さんは小学四年のころ、墨田区横川から江東区毛利に転居し、同区立毛利小学校に通学。地元の軟式野球チーム「スネークス」(同区深川連盟所属)に学校の先輩の誘いで入団した。四年生は八人中七人が男子だったが、荒井さんは「入ったときからコーチにピッチャーと言われました」。それ以前から父親とキャッチボールをしていて球の扱いには慣れており、四年の時から球は誰よりも速かったという。
 同区立深川第七中に進学後は、同級生と港区が拠点の「東京青山シニア」に所属したが一年で退団。村田女子高校(文京区)に進学し、再び軟式野球を始める。全国大会では三年連続決勝の先発を任され、チームを三連覇に導いた。進学希望だったが、三年の九月に女子プロ野球リーグ誕生の報を聞き、テストを経て「京都アストドリームス」に入団。「自分が卒業する時期にプロのリーグができたことは奇跡」と当時の喜びを振り返る。
 現在は、親元を離れ大阪府内の選手寮で暮らし、練習と試合の日々。また、柔道整復師の国家資格取得を目指し、夜は専門学校にも通う。夢だったプロ野球選手になれたことが「素直にうれしい。女子野球選手の目標となれるようがんばりたい」と言う。四−七月の前期戦績は「兵庫スイングスマイリーズ」に六勝十四敗と大きく負け越したが、荒井さんは八試合で三勝三敗、チーム一の防御率だった。荒井さんの当面の目標はチームの総合優勝だが、百三十キロを目指す速球投手として存在感を示しながら「日本一のエースになること」が将来の目標だ。