top

下町平和賞授与式

 「YONAOSHIボランティア 赤い顔」(直井高一郎会長)が、隠れた善行者に贈る「下町平和賞」の第6回授与式が9月20日、江戸東京博物館(墨田区横網)で行われた。
 通算6組目の受賞者は、奄美大島(鹿児島県)で30年以上青少年保護活動に取り組んでいる保護司の三浦一広さん。いじめや虐待に苦しむ子、非行や暴力に走る子など、少年少女3万人と向き合い、24時間365日体制で親身になってその支援に務めてきた。2001年には「NPO法人奄美青少年支援センター ゆずり葉の郷」を主宰。10年には家庭崩壊などの理由で居場所を失った若者を受け入れる青少年自立援助ホーム「さざ波の家」を設立した。一方、三浦さんは一流の空手家でもある。
 「赤い顔」は、同区本所の直井さんが1995年に始めた「赤い顔運動」が前身。「無責任社会に怒りの声をあげ、後世に責任を持つ社会をつくろう」というのが活動の趣旨。同賞の授与はこの活動の一環だ。
 この日はまず、直井会長や「赤い顔」会員で「保護司・三浦一広物語 結いの島のフリムン」の著者、松本宣夫(ペンネーム・春日しん)さん、第5回(一昨年3月)受賞者の池間哲郎さんらが三浦さんを祝福。活動を紹介するビデオ上映の後、壇上に立った三浦さんは「人前で話をすること、寿命が縮みます」と前置きして、「すべての子にチャンスを」のテーマで講演を始めた。
 荒れた学校現場に15回乗り込んだこと、少年少女と接する際の「許す」「認める」「励ます」「褒める」「感謝する」の5つの心がけについて、また「奄美の奇跡」とも呼ばれる少年警護隊の活躍など、これまでの活動や思いを語った三浦さん。子供たちが荒れる背景には「複雑困難な心のエネルギーの枯渇が原因になっていることが少なくない」と話し、親身に向き合うことの重要性を説いた。
 「奄美で成功できれば、恐らく全国でも成功できる。全国の子供たちに対応するモデルを発信したい」と将来の夢についても言及。今回の受賞については「光栄な賞をいただきうれしく思います。称賛していただいたことが次につながっていく」と、今後の励みとなる気持ちを明かして講演を締めくくった。
 表彰状の授与式では、拍手のなか表彰状と副賞(東京スカイツリーのレプリカ)が贈られたほか、「奄美からのお礼」として松山晃久さんによる島唄の披露もあり、和んだ雰囲気で授与式は終了した。