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ワークショップ通じ子供の創造力育成を 本所から「CANVAS」が発信

 墨田区本所を拠点に、子供たちのためのワークショップを企画・開発し、柔軟な発想や創造性を刺激する良質の学びの機会としてその普及に努めているNPO法人「CANVAS(キャンバス)」(理事長・石戸奈々子さん)の活動が、大きな広がりを見せている。3月9、10日には9回目の「ワークショップコレクション」を慶応義塾大学日吉キャンパス(横浜市)で開く。
 「CANVAS」は、2002年11月に東京大学工学部を卒業後、米国のマサチューセッツ工科大学の研究所「メディアラボ」の客員研究員を務めた石戸さん(33)が、米国滞在中に立ち上げた。日本でまだ「ワークショップ」という言葉が認知されていない時期に、こうした参加型の体験プログラムで次世代を創る子供たちの創造力や表現力を育む活動を推進したいと、諸外国や国内の先駆的な実践例の調査・研究を進め、企画・開発に取り組んだ。
 最初のワークショップは、03年に東京大学キャンパスで開いた小学生対象のサマーキャンプ。大学などの教育機関の設備を利用した企画は、「キッズクリエイティブ研究所」として続いている。
 一方で、全体の進行・管理を務める人材(ファシリテーター)の育成や、専門家やアーティストらと協力して全国でワークショップが開催できるよう組織化するなど、普及にも努めてきた。
 この10年間の開催回数は約2000回、参加者は21万人近くに達する。内容は、デジタルツールを利用した表現活動や造形作家などと行う制作活動、最先端の技術に触れる科学体験などの分野にまで及び、企業や行政と提携するケースも多い。
 04年から開いている「ワークショップコレクション」は、全国の最新プログラムを集めた〝博覧会〟。8回目の昨年は7万4000人の来場者を記録したほど。3月の「ワークショップコレクション9」は、9日が午前11時〜午後5時、10日が午前10時〜午後5時。入場無料で、各ブースの参加費用は100円〜300円程度。芸術から科学分野まで様々な体験が可能。
 「CANVAS」は、11年冬に文京区根津から墨田区本所1丁目に事務所を移転した。「全ての子供たちの創造・表現活動を支援する取り組みを続けながら、今後は海外にも発信したい」という石戸さん。既に活動は全国規模になっているが、4月からはスタッフが働く事務所で、子供たちの教室「アトリエBAUHAUS(バウハウス)」(第1・3土曜)も開講する。
 詳細は「CANVAS」のホームページまたは電話6456・1929。