top

ラジオ体操指導士 岩田道子さん

 東京での開催が54年ぶりとなる「スポーツ祭東京2013」(第68回国民体育大会・第13回全国障害者スポーツ大会)の本大会が9月28日から始まる。水泳の会場になっている江東区、江戸川区内の荒川が会場となるボートなど、会期前(11日~15日)に開催される競技もあり、一部地域では一足先に国体がスタートしている。
 今回の国体は、2020年オリンピック・パラリンピック開催地の決定後、東京で行われる最初の大きなスポーツイベント。全国から集うトップクラスの選手たちの熱い戦いを間近に見る絶好の機会となる。開催地の在勤・在住者を対象としたデモンストレーション競技は、参加すると記念章が贈られ、手元に“出場の証(あかし)”を残すことができる(「ラジオ体操」のみ当日参加が可能)。様々なアプローチが可能なイベントだが、この大会で4度目の“体操”出場を果たす人もいる。
 墨田区緑の「1級ラジオ体操指導士」岩田道子さん(73)は、高校3年(第13回・富山)と大学4年(第17回・岡山)の時に体操で国体の参加経験を持つ。千葉県柏市の麗澤高校の体育教諭として就職後、第18回山口国体では、故郷に戻り山口県の代表チームの監督として出場した。結婚、育児、復職を経て50年後、東京で迎える国体では、墨田区が会場となったデモンストレーション競技・ラジオ体操の関係者として参加する予定だ。
 岩田さんは現在、麗澤大学公開講座の講師や日本映画大学(川崎市)の非常勤講師として学生の体育指導に当たりながら、ダンベルなどを使った高齢者の健康維持体操の指導にも取り組む。
 岩田さんにとってラジオ体操は、中学生の時に体操の競技会で団体種目だった「ラジオ体操第二」を繰り返し練習した思い出が原点だ。子育てが一段落して余裕ができてから指導者資格を取り、地域での普及推進に取り組み始めた。52歳の時に義母の介護や仕事を抱えながら筑波大大学院体育研究科に社会人入学を決意。健康教育について学び2年後、ラジオ体操と高齢者の健康意識をテーマにした論文で修士号を取得した。
 「この経験を10年は生かしたい」と運動を切り口とした健康教育活動に携わり、70代に入った今も「先生」として活躍する。「いつまでも自立生活をするために筋力低下を防ぐことが大事」と語る岩田さんは「当時の体育大学のトップが集まって考案した現在のラジオ体操(第一・第二)は全身をくまなく動かすように作られ、改良の余地がないほど本当によくできている」という。4度目の参加となる国体については「50年後にこのようなかたちでかかわれるとは思ってもみなかったが、幸せ」と笑う。
 「スポーツ祭東京2013」のラジオ体操は、9月29日、錦糸公園野球場(墨田区錦糸)で、午前8時25分開会。