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シャンソンで被災地に元気届けるチャリティーライブ開催

 葛飾区金町の二葉会館で11月12日、「シャンテの会 まちかどライブ」が開かれた。シャンソンの歌い手、坂本理恵さんが企画し出演したチャリティーライブで、ゲストにはベテランシンガーの井関真人さんを迎え、心に響く歌とトークで観客を魅了した。一方、この日のオープニングでは、医療法人社団嬉泉会理事長で嬉泉病院(同区東金町)院長の須藤祐司さんが講演。「命つなぐ医療」をテーマに、被災地から透析患者を受け入れた経緯などを報告した。
 嬉泉病院は、1973年の透析黎明(れいめい)期から、慢性腎不全患者の血液透析を開始した都内有数の歴史ある病院。この日須藤院長は、東日本大震災後「常盤病院」(福島県いわき市)の透析患者を受け入れたこと、20人が3月17日早朝バスで都内に向かったことなどを説明。被災直後は食料も充分になく、週3回行うべき透析も週1回しかも短時間と、患者の負担は極限状態に陥っていたことを実例とともに話した。バスが到着するまでの間に「20人のうち3人が亡くなっているんです」とのショッキングな話しには、耳を傾けていた人々も思わず驚きの声をあげて神妙な面持ちに。嬉泉病院では空いていた全13床で13人を受け入れたが、80代を中心とした患者たちは、到着直後は歩けないほど衰弱していたという。
 ただ、その後は日ごとに体力を取り戻し、治療と食事、リハビリの重要性をあらためて来場者たちに伝えた須藤院長。4月21日、バスで帰るころには「自分の足でバスに乗れていた」人もいて「生きようという生命力、意欲があった」と心身ともに回復した患者たちにエールを贈って講演を終えた。
 その後のライブでは、坂本さんが生命力に溢れた「愛の賛歌」を感情豊かに歌いあげるなど観客を魅了。曲の合間には「がんばってる方々に、がんばってなんていえません。でも強く強く生きて欲しいと願っています」と被災者たちにメッセージを贈る場面も。ライブ途中には、主婦たちが手づくりしたアクセサリーや小物、提供協力品をワンコインの500円で販売し、収益を「あしなが育英会」が進めている「東北レインボーハウス」の建設費に寄付するチャリティーフリーマーケットの時間も設けられ、多くの来場者がこれらを購入していた。