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シャボン玉おじさん

 大きなシャボン玉は、孫のいる高齢者世代に人気!? 江東区南砂2丁目の公社住宅商店街でプリントショップ「写真屋さんホックス」を営む佐野威さん(62)は、オリジナルの道具と専用液で作る大小様々なシャボン玉で周囲の人たちを楽しませる“シャボン玉おじさん”だ。
 佐野さんが経営する写真店はちょっとユニークだ。遠目に見ると玩具店かと思うほど店頭にはおもちゃが並んでいる。約7年前に団地内の祭りで射的の景品として扱い始めた玩具類を、「売ってほしい」という子供たちの希望が多かったため販売を始めた。シャボン玉を作り始めたのも同じころで、割れにくいシャボン玉の液を独自に調合し、気が向いた時に来店する子連れ客にサービスで渡していた。購入希望もありシャボン液も玩具類と同様に販売すると、次第に店で扱う関連商品が増え、店の一角は常設の“シャボン玉コーナー”になった。
 園芸用の棒に長さの違うひもを結んで作った道具を液体に浸し、2本の棒を開きながら輪状のひもに張られたシャボン膜をゆっくりと動かすと、大きな球体が空間に出現する。光を受けて色を変化させながら飛んでいく大きなゴムボールのようなシャボン玉に、通行人も思わず振り返る。
 雨の日や曇り空の時など天気によってはシャボン玉が割れやすくなる。「空気中の水分の加減で出来が違う」と佐野さんは言う。身近な材料でできるシャボン液だが、割れにくくするために何をどれほど入れるかという微妙な配分は、現像液の販売なども手がけていた時の薬品を扱う経験が生きている。
 シャボン玉や玩具の販売は、高齢の住民が多い団地内の商店街ににぎわいを作りたいという思いもあるようだ。おもちゃを店頭に並べてからは、休日に遊びに来た孫に何か買ってあげようと訪れる人や、子供の姿も見られるようになったという。また、「孫に作って見せたい」という住民数人で「シャボン玉クラブ」も結成。“会員”の一人は「今度親戚一同が集まる場があるので道具と液を持って披露する予定。絶対喜ぶと思う」と話していた。