top

サンストリート亀戸が来月で閉館

サンストリート亀戸が来月で閉館

 

江東区亀戸の商業施設「サンストリート亀戸」が3月31日で閉館する。

サンストリート亀戸は、セイコー電子工業(現・セイコーインスツル)の本社・工場跡地を利用した商業施設として1997年に開業した。2階までの低層に絞り込んだ回遊型の店舗棟や中央広場を設けた開放感のある作りは、亀戸地域の買い物拠点として幅広い世代に愛用されている。また、広場に設けられたステージでは若いアーティストによるライブが定期的に開かれ、いまや全国区の人気となった歌手らの下積み時代を支えた場所として語られることも多い。

年間来場者数1000万人と多くの利用者がいるのに閉館するのは、施設建設の計画時にセイコーが15年間(1997年~2012年)の期間限定利用を前提に開発を進めたことによる。こうした方針が打ち出された1994年ごろは、バブル崩壊で不動産市場が低迷していたため、長期的な計画は避けられた。その後、2004年に外資系不動産投資会社のアジア・パシフィック・ランド・ジャパン・リミテッド(港区)が同施設を買い受けて経営主体となり、12年以降は期間延長として今年3月までの契約で営業していた。

閉館に向けては最終日を含め様々なイベントを予定している。3月20日には、サンストリートで何度もイベントを開いてきた歌手、奥華子さん、26日には「DA PUMP(ダ・パンプ)」のミニライブなども開かれる予定だ。

 

跡地にはタワーマンション建設案

 

サンストリート亀戸の閉館後はどうなるのか。地域の関心が高まる中で浮上してきたのが、タワーマンション建設計画だ。当初案によると京葉道路沿いに地上5階程度の商業施設を建設し、奥の敷地に地上60階程度のマンション2棟が新たに建てられる。総戸数約2000戸という規模に、隣接する江東区立第二亀戸小学校(校舎建て替えにより今年3月までは同区大島5丁目の仮校舎を使用)の定員数を大幅に上回る可能性を懸念する声も出ている。

実は、高層マンションが建設される計画はかつてセイコー移転時の跡地開発の時にも出ていた。当時はオフィスと商業施設からなる36階建てのツインタワービルが検討されていたが、この案は凍結され、サンストリートが開業した。

20年近く経過して再び登場した〝ツインタワー〟案。江東区では、近隣小学校への影響も踏まえて住居構成などで子供が増えない工夫を事業者に求めている。またこの地域を地盤にする超党派の「亀戸議員団」も、昨年11月11日に事業者となるアジア・パシフィック・ランド・ジャパンの総括責任者らと面会し、設計内容を地域の事情を踏まえて検討することを申し入れたという。

地元の連合町会には昨年12月上旬に計画概要が説明されている。  事業者の広報担当によると「住民への説明資料の内容は計画イメージで、住宅の階数・商業施設の規模・テナントの構成などは未定」という。議員団団長の白岩忠夫区議は「本来なら都市計画・認可手続きに入ってから公表するものだが、地元の関心が高く早めに動き出すことになった」と語る。

近隣では都営新宿線西大島駅前にあたる大島3丁目の土地にも地上50階の商業施設などを含むマンション建設が計画されている。区内北部地域にも高層マンション建設の波が押し寄せるなかで、豊洲地域のような急激な人口増による影響も他人事ではなくなりそうだ。

地元ではなくてはならない存在として親しまれているサンストリート亀戸(江東区亀戸)。閉館を惜しむ声は多い

地元ではなくてはならない存在として親しまれているサンストリート亀戸(江東区亀戸)。閉館を惜しむ声は多い