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グルメレポート 東向島珈琲店

 「これはスイーツ!?」――レアチーズ(350円)が看板メニューの東向島珈琲店(墨田区東向島)で、「抹茶のリオレ(450円)」をいただいたときの一口目の感想だ。
 リオレとは、「リ(ご飯)オレ(牛乳)」の名の通り、お米を牛乳で炊き込んで冷やしたフランスの伝統的なデザートとのこと。口に入れた瞬間、タピオカのような、おはぎの様な「どことなく覚えがあるけど新鮮」な食感に驚き、次にお米と牛乳の柔らかい甘さと滋味が口に広がり、気づくと無心でスプーンを繰り返し口に運んでいる自分に気づく。
 そして、この抹茶のリオレが生まれるまでの物語もまた味わい深い。開店から7年、常に地域の人と人を引きあわせてきたマスターの井奈波康貴さんとスタッフの方が、「墨田区で新商品を開発する」ことの意味をゼロから問いなおして開発した。「隅田屋商店」の5つ星お米マイスター、片山真一さんがブレンドしたお米、墨田区製造業の雄「浜野製作所」さんの人工骨制作の技術が投入されたチタン製スプーン、そしてそのスプーンが収まるくぼみが設けられた、このヒガムコ(東向島珈琲店)に集まるヒトの交流の渦が表現された「硝子企画舎」さんによるお皿。その完成された「作品」を味わっていると、つかの間、カフェにいながら墨田区のヒトと歴史の間を散策している気分も楽しめる。
 後で話に聞くと、この抹茶のリオレ、レアチーズに引き続き「すみだモダン2013」認証メニューに選出されたとのこと。常に一歩先を行くヒガムコさんに、通う理由がまた増えてしまった。
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●東向島珈琲店 pua mana(プーアマナ) 墨田区東向島1の34の7TEL3612・4178。午前8時30分~午後8時、 水曜定休