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クラシック音楽の時代背景、絵画の影響など紹介

 江戸川区総合文化センター(同区中央)が6月10日、曲にまつわるエピソードなどからクラシック音楽に親しもうという音楽講座「ミュージック・ライブラリ」を開いた。
 コンサートなどのイベントプロデューサーとして活躍中の重杉彰さんが「コンシェルジュ」役。「あらゆる音楽が眠っている図書館の膨大なクラシック音楽作品の中から、こだわりの名曲を発掘して紹介する」というコンセプトで、有名な作曲家の作品だが、コンサートなどではあまり演奏されず、初心者にはなじみの少ない作品を中心に、テーマに沿って紹介した。
 「世界の四季」(4月15日)、「世界をめぐる旅」(5月12日)に続く3回目の講座。「水と音楽」をテーマに、ショパンの「雨だれ」、ラべルの「水の戯れ」、レスピーギの「ローマの噴水」など90分で約20曲を紹介。曲が作られた背景にある時代や、作曲家の意外なエピソード、影響を受けた絵画など、スライドを交えて重杉さんが解説した。
 中には誰もが1度は耳にしたことがあるようなスメタナの「モルダウ」もあったが、重杉さんは曲の構成と時代背景などに着眼した。
 「川をテーマにした作品は、流れてゆく水を人間が眺めているものが多いが、『モルダウ』は作曲家が〝水の目〟になって見ている。景色や映像だけでなく、チェコの事件や歴史を川に語らせる作品。それを思って聴いてみてください」と、イメージしたと思われるモルダウ川の源流からの映像を曲の変化に合わせてスライドで流しながら紹介した。
 また、ドビュッシーの「三つの交響的エスキース『海』」から独特の音型を紹介し、「葛飾北斎の「富嶽三十六景『神奈川沖浪裏』」に魅せられて日本の素晴らしさにあこがれていた」というエピソードを話した。
 3回を通して参加した保育士の衛藤幸恵(えふじゆきえ)さん(43)は、「子供たちにも良い音楽を探していたので参加しました。趣味の幅が広がり、知らない話もたくさん聞けて勉強になりました」と感想を話した。
 「曲を聴くと本を読みたくなる。調べたらいろんなことが分かって、こんな楽しいこと1人ではもったいないと思って」と重杉さん。まだまだ温めているテーマがたくさんあるそうだ。今回のシリーズでは3回とも定員の100人がいっぱいになる申し込みがあった。