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カメラやビデオでどんどん撮ってください

 日本最大級の大幟(のぼり)が立つ「幟祭り」の本祭りが、江戸川区上篠崎の篠崎浅間神社で、六月二十八日から七月一日にかけて行われる。今年は神社と一緒にこの祭事を支えてきた「幟会」(大塚誠会長)が発足から三十年を迎え、多くの人に見てもらいたいと日程や幟上げの時間帯を調整して実施する。
 「幟祭り」は、江戸時代中期にさかのぼる行事で、神社境内に氏子のいる五地区が左右一対ずつ合計十本の幟を立てて五穀豊穣(ほうじょう)を願う。幟旗を通す棹(さお)の高さは約十二間(二十一・七二メートル)あり、南の方角から来る神様を迎えるため鳥居側(南)から拝殿に向かって少しずつ長さが短い。戦争の影響で一時中断していたが一九四八年に再開した。一本一トン近い木材(棹)を引き上げるため人手不足などからクレーンなどの機械を使って上げていた時代もあったが、三十年前に「幟会」が結成され、地元の若手が中心になって人力による幟上げを復活させた。
 大塚会長によると、今回の祭事は多くの人に見てもらうことや記録を保存することを意識しながら準備を進めている。本来は富士山の山開き(七月一日)に合わせて曜日に関係なく六月二十九日から七月二日に開催しているが、いちばんの見どころとなる幟上げの日程を日曜にずらした。幟上げの開始時間も通常は早朝午前五時からだが、周辺が明るくなる七時に始めてカメラやビデオの撮影を可能にした。見学希望者にとっても少し早起きすれば間に合う時間だ。
 六月六日に会員を集めて行った「綱の結び方講習会」も取り組みの一つ。幟を引き上げる時に棹に縛るための「巻き結び」や滑車を固定するための綱の結び方を統一し、本番に向けて練習した。同会では「ワク」(棹を固定するもの)や棹、綱などの器具の扱いは持ち主である町会(氏子)に任せていたが「継承の必要から」結び方一つについても会員の間で共通の認識のもとに行うことを決めたという。三十-五十代の会員は大先輩となる吉田忠さん(80)の指導を受けながら綱の両端を二人で同時に引き、さらに木づちでたたいて締め上げる方法などを習っていた。
 本祭りは二十八日午前六時から祭礼開始(幟上げは午前七時-午後二時)、三十日に夏越し、七月一日に大祭が行われる。大塚さんは「巨大な幟を扱うこの祭りを多くの人に見て記憶してもらいたい」と語っていた。