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インディアン神話の語りで知る 人のつながり

 西葛西にある八幡神社の社務所で地域のママさんたちが神話の世界を企画した。 
 座談会や地域や家族の絆の大切さを考えるイベントを開催する「縁が和」(西葛西)が企画した「ストーリーテリング インディアンの神話」は、神話が伝えるメッセージから浮かび上がる“人のつながり”について学ぶ。語りを進めるのは、ワークショップやカウンセリングを通じて人間関係の築き方を伝える「マザーアース・エデュケーション」主宰の松木正さんだ。
 松木さんは京都伏見生まれ、1989年に渡米し、スーインディアン・ラコタ族の伝統儀式の継承を許された数少ない日本人の一人だ。松木さんは語る。
 神話はもともと、いつかどこかで誰かが体験した事から生まれたものだ。その事を聞いた人から、語るに値する事が、語りつがれるうちに物語になったもの…それが神話だ。神話は生きる指針となっていた。
 たとえば「Help(ヘルプ)」を出すことと「自立」の関係性だ。人が人生の旅の上で困った時、「Help」を出せるかどうかは、その人がどれだけ「自立」しているかを計る尺度であることを、神話はにおわせている。神話はイソップの物語のように聴き手に明確な教訓を示すわけではないが、語られる場にいるその人が感覚的に受け取った「何か」が、メッセージとして浮上してくる。
 松木さんはセレモニー体験についても語る中で、インディアン達が発する「HO!(ホー)」という共感を表す言葉にも触れた。人が語り合う場や祈りの場で使われる、この「HO!」という言葉が人の体験を認め、物語化していくことを支えている。日本語にすると「そうなんだね」という、この言葉の響きはとても温かい。