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まるごとにっぽんで見つけた天然木を縫って作った革財布

まるごとにっぽんで見つけました!

 天然木を縫って作った革財布

 

「まるごとにっぽん」の2階フロアは、伝統工芸の技術を利用しながら現代の生活や若い人の感性に合う生活道具の売り場となっている。その一角を占めるのが江東区北砂の革小物製造販売会社によるオリジナルブランド「ヴァーコ」の商品だ。かつて木場に貯木場があった江東区(いまでも江東区新木場がある)は木材と縁も深いが、本物の木を縫って作った革財布や名刺入れなどは、若い世代からも注目されている。

ブランドを展開する株式会社レザーデベロップメントの代表でデザイナーの梶谷明宏さん(43)によると、2008年ごろに突板(つきいた)を製作する会社からもらった1通のメールが転機になった。それは、木材を1ミリ以下の薄さにスライスした突板で縫製可能なウッドシートを開発したが利用の道筋がないか、と尋ねる内容で、それに応じた梶谷さんはシートを革に接着した素材を使って何種類かの試作品を作り、見本市に展示した。商品化後は売り上げの半分以上を占めるシリーズに成長し、百貨店などでも販売されている。「運命的な出会いだった」と語る。

一見プリントしたように思える木目柄は触ってみると天然木の感触が伝わる。梶谷さんによると、木のシートは無理な力をかけて強度を損なうことがないように配置しながら、デザインを決める難しさがあるという。商品には都内大手のセレクトショップの下請けなども務めるセンスが生かされている。

天然木を素材の一部に使った革財布を持つ梶谷さん

天然木を素材の一部に使った革財布を持つ梶谷さん