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ひとコママンガ家 かつしかけいたさん

 葛飾区内の何気ない日常の風景を描き続ける〝ひとコママンガ家〟かつしかけいたさん(32)が、9月7日に開かれた「立石フェスタ2013」の関連イベントとして、これまで描きためた作品90点を集めた個展「きょうのかつしか」を、葛飾区立石の小林薬局(立石駅通りアーケード内)で6日間にわたり開催した。
 元々はストーリー漫画家志望だったというかつしかさん。今のスタイルである「ひとコママンガ」を始めたのは2年半ほど前からで、資料用に撮りためていた区内の風景写真を使って「見る人の想像力を刺激するものができないか」と考えたことが出発点。風景をメーンに描いたのち人物を配置、ふき出しの文字は「これしかないな」と思えるほどしっくりくる言葉が見つかるまで考えて、最後に入れる。
 「現在進行形の今の葛飾を描きたいという気持ちが根っことしてある」と語るかつしかさん。素材となる風景写真は散歩しながらカメラに収めるが、観光資源の多い葛飾区で「有名なものはなるべく撮らない」こともスタイル。何気ない日常の風景と人物に、ユーモアを交えた会話を添えた作品の数々には、長年葛飾を見てきた人たちが共感できる〝葛飾らしさ〟がにじみ出ている。
 今回の個展(9月3日~6日)を企画した新藤君平さん(30)は、かつしかさんの作品の良さを「余白の作り方、意味がはっきりしていない部分がいいなと思います」と表現。断片的な言葉に想像力をかき立てられるという。
 これまでには、図書館も含めて4回ほど展覧会を実施。また、葛飾区内で開催されるイベントのチラシを依頼されて描いたり、ポストカードの販売などもしてきた。7日には「『きょうのかつしか』をめぐる座談会」を展示会場で実施し、新藤さんや谷口栄さん(郷土と天文の博物館学芸員)らと意見を交わした。今後もそうした活動とともに、葛飾の日常を切り取ったひとコママンガを「描ける限り描いていきたい」と語るかつしかさん。年内には作品が100点に達する見込みなので、作品を本にすることも考えているという。