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すみだにオペラが戻ってきた!

 「すみだオペラ」が4月29、30日に曳舟文化センター(墨田区京島)でプッチーニの歌劇「ラ ボエーム」を上演する。2007年に活動を停止した「墨田区民オペラ」の関係者が、総合芸術としてのオペラを墨田区で再び上演したいと、復活公演を企画した。
 かつての「区民オペラ」は、故・山田勝己さんら同区内在住の音楽、演劇関係者らが中心となって、1990年の第1回「魔笛」から2006年まで14回の公演を、曳舟文化センターやすみだトリフォニーホール(同区錦糸)などで開いてきた。合唱団やオーケストラに区民が参加し、プロのソリストを招いた舞台は、「熱気のある良いオペラをやってきたという業界内での評判」を得ていたと、今回の演出を担当する直井研二さんも語る。関係者の高齢化など諸般の事情で07年の特別公演(ガラコンサート)を最後に活動を終了した。
 しかし、09年に逝去した山田さんの通夜に集まった磯部憲臣さん(65歳、同区東向島)や吉元巴子さん(71歳、同区亀沢)らの間で再結成を検討する声が上がり、「すみだオペラ」として11年2月から本格的に始動した。
 今回の公演は、「区民オペラ」時代に副指揮者を務めた珠川秀夫さんが音楽監督として指揮を執り、字幕付き原語(イタリア語)での上演を試みる。
 「ラ ボエーム」は、19世紀前半にパリの学生街で生きる貧しくも明るい芸術家らの青春と愛の物語だが、クリスマスの街に登場する子供たちを演じる「すみだ少年少女合唱団」のメンバーもイタリア語で歌う。 
 各ソリストもオーディションを勝ち抜いて選ばれた。29日の舞台でヒロイン・ミミ役を演じる弓田真理子さん(横浜市)は、同合唱団や「ブルーメンコール」「コール・ジューン」など墨田区内の合唱団体の指導を20年以上続けてきた。「復活したからには少しでも長く続いて墨田区の宝になってほしい」と語る。
 また、30日のミミ役・渡部ジュディスさんが仙台在住ということで、東日本大震災の被災地から区内で避難生活を送る東北出身者を招待しているという。
 「すみだオペラ」代表の磯部さんは「オペラは最高の総合芸術。上演できる環境は少ないが、多くの人が集まり、再び墨田区で公演が実現する」と喜ぶ。
 開演は両日とも午後2時30分。S席5000円。チケットは残りわずかだが当日券あり。問い合わせは吉元さん電話090・1993・9001。