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お寺に泊まろう

 「影向(ようごう)の松」で知られる善養寺(江戸川区東小岩)に宿泊し、1泊2日で地域の文化や歴史に触れる「お寺に泊まろう!」が4月26、27日に行われた。
 このイベントは、江戸川区青少年委員中央地区部会が企画した。同部会「お寺に泊まろう!」実行委員長の新保公司さん(52)(同区東小松川)によると、これまで約20年間実施してきた新潟県塩沢町でのキャンプが、東日本大震災で川の流れなど現地の状況が変化したことや引率者の高齢化などが重なり、活動の継続が難しくなったことで「できることをやろう」と、新たな活動への転換を試みた。地域の寺に泊まるアイデアは、新保さんが子供のころ保育園の行事で同区西小松川町の仲台院に宿泊した時の楽しかった記憶が原点となり、善養寺などの協力も得て実現した。2回目となる今回は、昨年の約2倍の68人(うち子供は34人)が参加した。
 初日は、最初に大杉第二小学校(同区大杉)に集合した子供たちが、通過する鹿骨・中央地区・小岩などの歴史解説を指導者から聞きながら約3キロの道を徒歩で善養寺に向かった。到着後、名取玄喜副住職から同寺の松の歴史や浅間山噴火慰霊碑の説明などを聞き、境内をスケッチした。鐘つき体験や墓地を歩く“肝試し”、お不動様の火を分けてもらい境内で行った「ボンファイアー」なども、特別な体験になったようだ。宗教色を出さない行事に対する場所の提供について、名取副住職は「寺は地域の人に使ってもらうのが本来のあり方だと思うので、法事やお墓参りだけでなく、こうした機会を通じて利用してもらえるのはありがたい」と話している。
 2日目は、午前6時に起床し、境内の清掃後、副住職の講話を聞いてから防災かまどなどを使い、小松菜がゆとみそ汁の朝食作りに取り組んだ。特に一斗缶の即席かまどは、慣れない子供たちにとって着火が難しく、高学年女子のグループでは木や新聞紙の配置を換えながら6回以上挑戦してようやく火おこしに成功したところもあった。
 参加した東小松川小6年の宮坂玲奈さん(11)は「お寺ということで最初は緊張したが、2日間過ごして居心地が良くなった。飯ごう炊飯やボンファイアーなどが楽しかった」という。新保さんも「今回は地域の歴史教育や感謝の心を持つなど情操教育も含められ、充実したものになった」と話していた。