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「TOKYO」を旅行先に 外国人旅行者向け低予算宿が連携

 旅行先として「TOKYO」を外国人に選んでもらうため、バックパッカーに低予算の宿を提供する宿泊施設が、情報共有や相互連携を始めた。4月中旬に、浅草など隅田川周辺の外国人向け宿を営む5事業者が立ち上げた「東京ホステルネットワーク」では、WiFi(無線LAN)の利用環境なども紹介した街歩き地図「バックパッカーズマップ」を発行した。
 各国の観光地には、限られた予算で長期滞在するバックパッカーなどの旅行者に向けた格安の宿が必ずある。海外からの観光客が多い浅草でも個人旅行で訪れる外国人に1泊2、3千円台で宿泊できる「ホステル」「ゲストハウス」と呼ばれる宿が人気だ。
 例えば有限会社「万両」(台東区浅草)が2003年から展開する「カオサン東京」は、雷門そばの「歌舞伎店」など都内5店舗の平均稼動率が9割を超え、日本を訪れるバックパッカーの間での知名度は高い。また、最近では若い女性が運営する古民家や倉庫を改装した低価格帯の宿も登場し、多くの外国人が参考にする宿のサイトでも高評価を獲得している。
 「東京ホステルネットワーク」の設立は、墨田、台東区の観光地周辺にある外国人向け宿の関係者が12年夏から始めた、バックパッカー向けのマップ制作が母体となっている。地図は、スマートフォンなどを手に観光地を回る旅行者の利便性向上のために、公衆無線LANが利用できる場所を案内する目的で企画された。
 完成した「バックパッカーズマップ」には、WiFiのフリースポットのほかに、銭湯やコンビニの所在地、個人旅行で訪れる外国人の趣向をくんだ飲食店なども紹介している。
 ネットワークの代表の小澤弘視さん(「万両」代表取締役)は、「『マップ』で使用した地図は浅草と東京スカイツリーを〝隅田川上流の観光地〟というひとつのエリアとして表記している。国際的な観光地には川の両岸に広がる所も多いのでこうした見せ方にした」という。
 小澤さんによると、同業者間の連携は、東日本大震災後の外国人旅行者激減時期に行われた情報交換や若手経営者からの相談を通じて始まった。今後は、隅田川両岸地域を質の高いバックパッカー宿が集約する地域として、LCC(格安航空会社)を利用してアジア諸国への旅行を検討する外国人に、「TOKYO」を選んでもらう上でのアピールを強化し、外国人旅行者と地域をつなぐ窓口としての役割も果たしたいという。
 「バックパッカーズマップ」は、参加事業者の宿と墨田区観光協会などで配布。
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 東京ホステルネットワーク(tokyo.hostel.ntwrk@gmail.com)