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「Atelier485」がオープン

 フランス人アーティスト、ステファン・ルルーさん(39)と阿久津千尋さん(36)夫妻のアトリエ「Atelier485」(葛飾区柴又4の8の5)が4月27日、ギャラリーとして稼働を始めた。第1弾として今月25日まで、展覧会「梅雨の断片」を開催している。
 展示作品は、ステファンさんが、井伏鱒二、谷崎潤一郎など日本の作家の作品や畳、屏風(びょうぶ)などをテーマにした絵画とインスタレーション。絵画は、木製のパネルに紙を貼ったものに岩絵の具や墨汁を使うなど、日本画の手法や画材を用いている。
 ステファンさんは、フランスで美術学校を卒業、ノルウェーに留学、インド、ロンドン、東京などでの活動を経て2004年から日本在住。現在は、東京国際フランス学園(北区滝野川)で11~18歳の子供たちに美術を教えている。千尋さんは、約10年間グラフィックデザイナーとして、ギャラリーのデザインや映像の仕事に携わり、現在は革鞄(かばん)の制作をしている。
 柴又にアトリエを構えたのは4年ほど前。京成金町線柴又駅に近く、帝釈天の参道や町の雰囲気、「3駅しかない電車も気に入った」とステファンさん。住居兼洋品店だった建物の店舗部分を自分たちで改修し、ギャラリーとなるスペースを作った。デコボコの床は削って土台を組み平らな板張りに、入り口のコンクリートの左官や何度塗っても錆(さび)が出る天井などに苦労しながら、約1年かけて完成した。
 今まではアトリエとしての使用が主だったが、イベントなどに貸し出すようになり、「地域とのかかわりも増え、アートに特別興味がない人も寄ってくれる。そういう人に文化を発信できるのがうれしい」と千尋さん。今後は、他のアーティストの展示やイベント、子供たちに向けた革小物などのワークショップなども構想中。また、絵画と音楽、インスタレーション作品とダンス・芝居などのコラボレーションもしていきたいと話す。
 アートが根付いた都会ではない場所で、町自体の変化も楽しみ、とステファンさん。「カフェや洋品店と同じ。食べることが必要だから食べるように、 人間として文化とふれあうことが必要なので、こういう場所がある。 コーヒーを買うように気軽に立ち寄ってほしい」と話している。
 午前10時~午後6時。月曜休館。問い合わせは同ギャラリーTEL6313・7407。