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「柴又まつり」縁に協力連携

 第32回「柴又まつり」が5月18日、柴又帝釈天(題経寺)境内で開かれ、大勢の来場者でにぎわった。主催は「葛飾明るい社会づくりの会」。また、同会の島田憲助副事務局長が橋渡しをして、帝釈天の望月洋靖副住職らが、まつりで訪れた東日本大震災の被災者たちと対面。被災地の現状や復興支援協力などについて意見交換した。
 所狭しと並ぶバザーの品々には多くの人が集まり大盛況。手に入れたお値打ち品を両手いっぱいに持つ人も。一方、今年で3年目となる「東北応援ブース」では、宮城県石巻市の一般社団法人「BIG UP石巻」の8人が、仙台麩(ふ)や牛タン入りつくね、塩蔵ワカメなどの物産品を販売した。同法人は石巻湾に近い大街道地区の人たちで構成し、原田豊代表理事によると津波の際には家屋の「天井まで水が来たような人が多い」という。
 まつりは午後3時で終了したが、このまつりに合わせて今回初めて企画されたのが、被災地の現状を知り、何ができるかを考える意見交換会。望月副住職の要望を受けた島田さんが、同法人との対話の機会を設けたものだ。
 午後4時、寺務所2階に集まった参加者は、望月さんを中央に、右手に同法人の6人、左手に同会の5人ら。「協力してできることがあれば」と望月さんが水を向けると、6人がそれぞれ自己紹介ののち現状を話し始めた。
 このまつりの参加機会をありがたく感じているという同法人の原田代表。ただ、帝釈天と同法人の関係については、一方が経費など負担を負うような関係ではなく、互いに利点が感じられるような「ギブアンドテークで長く(関係を)続けていきたい」と説明。その上で、全国的に知られる帝釈天の望月さんに、自分たちの活動を後押しする声を書面でもらえると励みになるとともに、地元での活動にもより説得力が生まれるとした。
 一方の望月さんは、境内にある無料休憩所を使い、被災地の生の声を文字や写真で届ける活動を提案。参道にも同寺所有の建物があるので、こうした場所を使いながら現状の「声を広く届けること」が第一歩との意見で双方一致。柴又での物販についても意見交換し、「被災地支援は、町ぐるみで協力する体制にあるのでは」と話す同会メンバーもいた。 
 現状の被災地の話としては「今までは復旧、これからが復興」との声があり、近隣であっても町内会単位で異なる支援策や、なかなか進展しない防潮堤道路の計画、外国人ボランティアがビザ取得のため一時帰国せざるをえない仕組みへのジレンマなどが話題に。在宅の同法人の参加者から、仮設で暮らす人との支援格差が伝えられた際には、「えーそうなんだ」と驚きの声がもれた。
 意見交換を終えたあとは「聞いてもらえるところがあると違いますね」とすっきりした表情を浮かべる人も。「今思いつかなくても、顔を合わせあったりすると、今後出てくるのではないかな」と参加者たちは継続的な関係がスタートした実感を胸に、今後の展開にも期待を込めていた。