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「東京水」世界に誇る水道水 高度浄水施設完成で250万人に給水

 「水道の水がより安全でおいしくなりました」――。都水道局の金町浄水場(所在地=葛飾区金町浄水場)で、6年半の歳月をかけて工事が進められてきた高度浄水施設(第3期)の整備が3月に完了。4月1日から、同浄水場で処理する水の全量が高度浄水処理水となり、東京23区東部の給水区域に届けられるようになった。4月24日にはこの完成式が同浄水場で開かれ、猪瀬直樹都知事らが「世界に誇れる水道水」への喜びを語った。
 高度浄水処理は、通常の「ろ過池」の工程前に「オゾン処理」と「生物活性炭吸着処理」を組み込んでいる。「オゾン処理」は、低湿度の空気に高電圧をかけて発生させたオゾンを水に行き渡らせることにより、その強力な酸化力でカビ臭の原因物質などを分解。「生物活性炭吸着処理」は、活性炭の吸着作用と微生物の分解作用を併用して汚濁物質を処理する。
 全国有数の規模を誇る金町浄水場は、高度浄水施設を全国に先駆けて導入した。1989年から始まった第1期工事の完成は92年6月で、第2期は96年4月。ただ、この段階では、高度浄水処理水は、同浄水場の1日当たり施設能力の約3分の1の52万トンにとどまり、これまでは高度処理を経ていない水とブレンドされて各家庭に届けられていた。
 そして今回の第3期工事終了により、全量150万トンの高度浄水処理を達成。給水区域の葛飾、墨田、江東、江戸川、足立区の全域、および他の7区の一部または大部分に住む計約250万人に届く水が一律においしく生まれ変わったことになる。さらに、今年10月には埼玉県の三郷浄水場と朝霞浄水場も全量の高度浄水処理が実現する予定で、利根川水系の給水区域全域(23区を含む東京都の約東半分)で高度浄水の供給が100%に達する。
 第1期の着工から数えて四半世紀の長きにわたるプロジェクト。完成式で猪瀬知事は「水は生命の源であり、欠かすことのできないもの」と話し、ニューヨークでも水道水を飲むことを躊躇(ちゅうちょ)した経験談を挟みながら、「(水道水を)当たり前に飲んでいることが、いかに素晴らしいことか。東京のおいしい水は世界に誇れる。素晴らしい『東京水』の魅力を世界に発信したい」とコメント。完成式ではこのほか、都水道局の増子敦局長による事業説明や、テープカット、くす玉開きなどが行われ、地元の葛飾区立金町小学校管楽器クラブの演奏が式典に花を添えた。
 なお、都水道局はこの日、取材陣に高度浄水施設を公開。27日には一般住民に対しても施設見学会を開いた。