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「博士」と「助手」と亀戸探検

 芝浦工業大学(江東区豊洲)の学生と亀戸のまちに詳しい地域の人、第二亀戸小学校(同区亀戸、田中孝宏校長、児童数327人)4年生の児童が9月29日、まち歩き「亀戸探検」を行った。
 「亀戸にしかない宝物」を題材にカルタを作る「まちのカルタづくり」(全4回授業)の2回目で、配られた「宝」の場所が記された地図をたよりにカルタの絵の参考となる写真を撮り、俳句を作るもの。
 「探検隊」は児童8〜9人ずつに、地域の人が「博士」として1人、「助手」として同大学(建築学科・地域デザイン研究室、志村秀明教授)の学生2人が入り、全部で6チーム組まれた。各チームは1回目の授業(9月22日)で互いに自己紹介などをして親交を深めており、子供たちは始まる前から積極的に博士や助手に話しかけ、探検は楽しくスタートした。
 元は時計工場で現在はショッピングモールとなっているサンストリートや、予約しないとすぐ売り切れる亀戸の生マシュマロ専門店、亀戸南公園にある占風園跡、すこやか助産院、陸軍軍曹(ぐんそう)戦死の碑、富山湯、佐野味噌醤油(みそしょうゆ)店、五之橋商店街など各チーム、ルートも「宝」も様々。歴史あるもの、生活に密着しているものなど、子供たちはそれぞれの博士の話を興味いっぱいで聞き、メモをとり、一生懸命俳句を考えた。なかには知っているファストフード店の名前でつくった俳句を口にしてみるなど、子供ならではの発想も。途中「宝」の場所で「カルタの絵をかくときに使える!」と落ちているどんぐりを拾ったり、「宝」と一緒に道端や公園に咲く植物を句に盛り込んだりと、難しい俳句づくりも楽しく進んだ。
 教室に帰っての仕上げでは、10句以上も作れた子や、途中で口にした俳句を書き留め忘れ、一生懸命思い出す子など様々。なかなか俳句のかけない児童には博士や助手、担任の先生が、会話をしながら少しずつ言葉を引き出してあげたりした。
 博士のひとり青山登起雄さん(65)は、「普段は江東区のボランティアガイドをしていますが、こうして子供たちと歩くのは初めてです。また機会があったらやってみたいですね」と笑顔で話した。また今回卒業論文としてこの企画を取り上げ、中心となって進めている同大学4年生の前田安佳里さんは「博士になってくれた皆さんが思った以上にたくさんの話をしてくれました。ご自分のルートをとても勉強して考えてくださったんだと、ありがたく感謝しています。子供たちも爛々(らんらん)として聞いてくれて、本当に良かったです」と有意義な探検となったことを喜び、次回以降の授業にも期待を寄せている様子だった。
 10月6日にそれぞれがカルタにする俳句を選び「俳句の清書と発表」「カルタのイラスト描き」を行い、10月27日には作ったカルタでの「カルタ大会」が開かれる。