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「カトリヤ」の手作りマフィン

グルメレポート「わたしのおすすめ店」

「カトリヤ」の手作りマフィン

 

すみだトリフォニーホール 上野喜浩さん(47)

③かつて「台所」と呼ばれていたその空間は、家族が集まる家の中心でした。母親が料理を作り、子供たちが遊び、父親が新聞を読む。「いただきます!」という声が響きわたり、家族で温かい食事を共にする心暖まる場所でした。

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アンティークのショーケースに収められた本日のマフィン

昨年4月にオープンした、手作りマフィンの店「カトリヤ」の引き戸を開けると、そんな「台所」にいる気分になります。店主が「たくさんの種類から選んでもらいたい」と早朝から作る約10種類のマフィンは、スイーツから食事系まで幅広く用意されています。卵とバターは不使用で北海道産小麦粉、なたね油、きび砂糖、豆乳と、こだわりの材料が使われています。

「抹茶のマフィン」(290円)、「キーマカレーマフィン」(300円)、「プレーンマフィン」(200円)をいただきました。初めにカップからこぼれる大きな笠(かさ)の部分を端から少しずつちぎって口に運ぶと、カリサクッとした食感と香ばしい風味を感じます。次にフォークを差し、フワッとしながらもしっかりとした生地と、ねっとりからみつくような具を一緒に頬張ると、口の中で見事なコラボレーションとなります。「抹茶」は風味豊かな抹茶の生地に白練りあんと鹿の子豆の具に桜の花びらをトッピング、「キーマカレー」は全粒粉のカレー風味の生地に豆腐ミンチ入りのスパイスの効いたカレーが入っています。優しい具の味と生地のバランスが絶妙です。

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キーマカレー(左)、抹茶(中)、プレーン(右)

マフィンは、手を温める円筒状のファッション小物「マフ」が語源だそうで、女性たちがマフの代わりに焼きたてのパンで冷えた手を温めたことから「マフィン」と呼ばれるようになったといわれています。

「カトリヤ」の屋号は、生まれも育ちもすみだの店主が、お母様とお祖母様が営んでいた乾物屋から引き継いだもの。アンティークや雑貨に囲まれたわずか6席の空間でいただく出来たてのマフィンは、手を温め、心を暖かくしてくれます。

 

●カトリヤ

墨田区太平1の22の1℡3622・1106、午前11時30分~(売り切れまで)。日・月・祝日定休(不定休あり)。