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「まるごとにっぽん」は地方の“元気”を応援します

浅草の新しい顔

「まるごとにっぽん」は地方の“元気”を応援します

 

浅草六区(台東区浅草)の新たな顔として昨年12月、「まるごとにっぽん」

が登場した。東京楽天地(本社=墨田区江東橋)が建設した「東京楽天地浅草ビル」の地上4階分を使い、地元だけにしか流通していない地方の商品を販売したり、市町村のPRスペースや郷土料理を学ぶ料理教室、ふるさと納税や移住・定住相談の窓口を設けたりと、地方の魅力発信を全館挙げて行っている。

〝デパ地下〟を思わせる構えの1階部分には、食品館「蔵」など食品関連の22店舗が入る。同施設の開業段階で全フロアに入る50店舗の8割が東京初進出、半数は実店舗を構えるのも初めてということで、大手ブランドの看板はどこにもない。あるのは、愛媛県佐田岬産の蜂蜜酒を売る店や島根和牛のライスバーガーショップ、徳島県のレンコン加工品を扱う店など、それぞれの産地の味を自慢の商品にして売る個性豊かな店だ。旅先で評判の店に遭遇するような新鮮な感覚が味わえる。

「ここに出店しているのは自分の店から地域を何とかしようと勇気を持って集まった人たちです」。株式会社まるごとにっぽんの小笠原功社長は、地方創生の理念をテナントと共有する同施設の運営姿勢を熱く語る。人口減少や伝統産業の衰退など、将来を案ずる地方の現状を抱えながら、生産者やものづくりの立場で販路開拓に挑戦している出店者もいる。今回ルームシューズの販売で初出店した岡山県倉敷市の会社は、主産地であるい草の素材・商品メーカーだったが、生活様式の変化によるい草製品の需要減少に対応するため、炭を使った新素材を自社開発して履物で商品化した。畳や敷物で〝足裏の心地よさ〟を追求してきた技術が生かされているという。

常設店舗以外に特徴的なのは、3階の「おすすめふるさと」だ。〝超小型アンテナショップ〟の集合体というべき市町村PRコーナーは、出展した全国17市町村が、1区画2.7坪(約6.8平方メートル)の各ブースに置かれた木製の展陳台を使って映像を照射したり、特産品を販売する。中には「むつごろうラーメン」(福岡県柳川市)や「オオカミの桃トマトジュース」(北海道鷹栖町)といった、思わず説明が聞きたくなる商品も並ぶ。ふるさとの魅力を紹介する一方で来場者の関心の向き方は、自治体側にとっても隠れた需要の掘り起こしやアピールの方向性を決めるきっかけになりそうだ。

◎「まるごとにっぽん」

台東区浅草2の6の7、午前10時(4階は11時)~午後8時(3階は9時、4階は11時)。年中無休。

まるごとにっぽん

まるごとにっぽん

各地域の自慢の商品を販売する1階の食品街

各地域の自慢の商品を販売する1階の食品街