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「おくりびと」宣伝担当が父を「おくった」家族の記録を出版

 松竹株式会社宣伝部の清宮礼子(あやこ)さん(31)が、このほど「大切なひとのためにできること がんと闘った家族の物語」=写真=を文芸社より出版した。映画「おくりびと」宣伝担当だった2008年9月、父の末期がんを知り電話口で泣き崩れた清宮さん。同書は家族4人で苦しさや悲しさを共有しながらも支え合って前を向き、父を見送るまでの21か月を綴(つづ)った闘病記。映画同様、最愛の人をどうおくるか、について考えさせられる一冊だ。
 一方、がん治療の怪しい話しを排除しながら常に最新治療に着目し情報収集に努めた清宮さんの実録は、がんと闘うほかの家族への提言の書としての側面も持つ。「がん治療の選択は、患者と家族の生き方の選択でもある」と語る清宮さんは、主治医以外の専門医師にも意見を聞くこと(セカンドオピニオン)を初期段階からためらわないよう主張。同書の最終章「父のがんと向き合い見えたもの」は、研究段階の治療法、補助食品、がん保険、国の制度など日々変化していくがん治療や周辺事情を集約した同書の特徴的な部分。巻末に「生きることの尊さを感じる」映画3本を紹介した点も筆者ならではだ。同書はB6判196ページ。1260円。問い合わせは文芸社5369・2299。